2015/12/29
展示会・展覧会レポート/Report

東京の世田谷美術館で開催中!「スペインの彫刻家 フリオ・ゴンサレス展 」レポート  

世田谷美術館で開催中の『フリオ・ゴンザレス展』

フリオ・ゴンサレスとは?

20世紀を代表するスペインの鉄彫刻家、フリオ・ゴンサレス(以下ゴンサレス氏)の展覧会に先日伺ってまいりました。。11月28日から世田谷美術館で開催している本展覧会は、日本で初めてゴンサレス氏を本格的に紹介する回顧展だそうで、約百点もの作品が展示されていました。今回は彼と、今回の展示について簡単にご紹介いたします。

「鉄彫刻の父」の異名も

 

日本ではあまり知名度の無いであろうゴンサレス氏は鉄を使った彫刻を初期に始めた作家で、「鉄彫刻の父」と呼ばれています。彼の父親は金工職人で、彼も十代の頃から父のもとで修行を積んでいて、かなり金属加工の技術を持っています。そんな彼だからこそ、金属を使った彫刻を始められたのでしょう。彼が芸術活動を始めたのは父の死後で、金属彫刻を始めたのは50代半ば。芸術に歳など関係ないことがわかりますね。

金属板から生まれる抽象芸術

彼の作品は「物質と空間の不可分な結合により生み出される彫刻」というコンセプトのもとで生み出されました。 もうちょっとわかりやすく言うと「金属の板一枚を切ったり曲げたりして、1つのソリッドな(中身がぎっしり詰まったような)物体に見えるようにしている彫刻」といった感じです。 ですので後ろに回るなど、360度様々な角度から楽しむことができます。

抽象芸術の楽しみ方は、人それぞれ

 


ポスターなどに載っている上記の作品(ダフネといいます)も実物を前にしてみるとまた印象が違います。実はこちらの作品、成人男性より高いくらいに大きいんです。

そんな彼の抽象的な作品を見たとき、思わず「なんだこれは?」といってしまいそうなものが多々…

しかし良く分からないからこそ、自分なりに考えて解釈してみたり、形そのものを見て、単純にここがかっこいい、ここが面白い、といった感じに楽しめました。

抽象的な作品はそうやって楽しめるところが、魅力の一つかもしれませんね。

「フリオ・ゴンサレス展」は東京の世田谷美術館にて2016年1月31日まで

回顧展ということで上記に述べたような作品の他にも彼が職人時代に作ったアクセサリーや金属の花など、違った趣向の作品も多くあるので退屈せずに楽しめます。

展覧会場内は写真撮影が禁止されているので皆様にお見せすることができなくて残念ではありますが、もし気になったのであれば、1月31日まで開催しているのでぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

 

*展覧会情報

会期: 2015年11月28日(土)-2016年1月31日(日)
開館時間: 午前10時-午後6時(入場は午後5時30分まで)
会場: 世田谷美術館 1階展示室
休館日: 毎週月曜日。ただし、2016年1月11日(月・祝)は開館、翌1月12日(火)は休館。年末年始(2015年12月28日(月)-2016年1月4日(月))は休館。
観覧料: 一般1000円(800円)、65歳以上800円(600円)、大高生800円(600円)、中小生500円(300円)
※( )内は20名以上の団体料金
※一般の障害者の方は500円、大高中小生の障害者の方は無料、介助の方は障害者1名につき1名まで無料。
※リピーター割引 会期中、本展有料チケットの半券をご提示いただくと、2回目以降は団体料金にてご覧いただけます。

世田谷美術館 公式ホームページ

 

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