2016/02/05
アート/Art

平成に生きる昭和アーチスト、史群アル仙

知ってる?昭和の漫画…のようで違う、ツイッターで今話題の漫画

「おそ松さん」から「おそ松くん」へ?

今なんだか「おそ松さん」を筆頭に、昭和の漫画のリメイク作品が流行っていますが、どうやらリメイク作品から入って、原作の方へも興味を示す人も多いんだとか。「おそ松さん」の場合、「おそ松くん」の漫画買い占めも起こっていたりするらしく、本屋でバイトをしている友人も驚いていました。でも、理由はどうであれ、こうしていろんな人にもう一度日本の文化を見返してもらえるのもいいですよね。

その流れにノって(?)、今回はこちらをご紹介します。

さて、いつの時代の漫画でしょうか

この手塚治虫や藤子・F・不二雄や赤塚不二夫を彷彿させる絵柄の漫画。

みなさんこの人の漫画、ちょっと前からTwitterなどで話題なんですが、ご存知ですか?

 

漫画家?アーチスト?奇才、『史群アル仙』

その正体はフクロウ好きの女性

この漫画を描いているのは『史群アル仙』という方。なんと20代の女性。(もちろん2016年、現時点での年齢ですよ)

個展を開いたりもするなど、実際は漫画家というよりはアーティストとして活動している方です。詳しい経歴などは公表していませんが、美大などに通っていた訳ではなさそうなんですよね。びっくりです。

ちなみにフクロウが大好きで(彼女はフクロウのこと「ウッウー」と呼ぶんです)よく自分の自画像とともにイラストを載せています。

 

1ページで引き込まれる、ブラックホール漫画

彼女の描いた漫画のどこがすごいって、その世界観。

漫画は主に1ページで完結するものばかりですが、その1ページの数コマを読む間には主人公に感情移入し、気づくと目に涙…そして右手でお気に入りボタンを押しています(笑)

内容としては、暗い、陰鬱なものが多く、中にはちょっとショッキングなものもあったりします。

でも、そこが良くて、ちょっと考えないと解らなかったり、答えのないことをテーマにしてきたり、哲学っぽいところがあったりもするあたりして、私のような物好きをニヤリとさせてくれたりもするんです。

おそらくそこらへんも昔の漫画によく見受けられた“黒い部分”から来ているのでしょうか。(これに関しては最近のメディアではこういった表現は過激だと言われ排除されがちなので、とても残念だなと思うばかりです。)

私の個人的意見としては、「ブラックジャック」のあの世界が好きな方ならこの世界はお気に召されると思いますよ。

 

漫画だけではありません。そのセンスに脱帽、『今日の絵』

もちろん彼女の魅力は漫画だけではありません!

『今日の絵』というイラストもほぼ毎日描いていらっしゃるのですが、これまた女の人が妖艶なこと。細かいディテールも絶妙で、妖精や女神を想起させます。

また、このシリーズではよく女の人と一緒に男の子も描かれるのですが、この構図は「銀河鉄道777」なんかも思い出しますね。ウゥン。

 

クレパス画家の側面もある、実力派

その実力はA4には留まらず

と、ここまではTwitterで掲載されている作品たちをピックアップしてきました。でも私が実際にこの人に惚れたのは彼女の“クレパス作品”を見たから。

ところでみなさんクレパスはご存知ですか?クレヨンとパステルのいいとこ取りしたような画材で、最近だと小学校の図工で必須にもなっているとか。

で、史群アル仙さんはそのクレパスでも作品を描くんですけど、その作品がこちら。

 

ちょっと不気味でもありましたかね。

ですが、なかなかこんなパワーのある絵というのは描けるものではありません。作品の出す空気というのは後からついてくるものですから、美大生だって、なかなかオーラのある絵というのは描けなくて悩んだりもするんです。

まるで岡本太郎やティムバートンのような、抑えきれないようなオーラが漂っています。これを生で見たら圧倒されてしまうに違いないはずです。絶対。

 

活動的な彼女に興味が湧いたらすることはひとつ

昭和の漫画からモダンアートまで、幅広いジャンルで人の興味を惹き続ける史群アル仙。画風は昭和とはいえ、彼女は現代に生きる人間です、もちろん活動も活発に行っております。

なので是非、興味が湧いた方は彼女の今後を見守ってください。作家にとって見てもらって反応をいただくことが何よりもの励みです。

 

史群アル仙さんの公式サイトはこちら

 

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