2016/03/04
アートコラム/Column

日本と海外の美術教育の違いとは…?

日本に比べて優れているとされる海外の美術教育とは?

Photo via Visualhunt

日本と海外における美術教育はどういった違いがあるのでしょうか。よく耳にすることはあっても、なかなか実際に何がどう違うのかわからない方も多いかと思います、今回はその違いに迫ります。

石膏の描き方から分かる学校の考え方

Photo credit: Crystalline Radical via Visual Hunt / CC BY

石膏像をモチーフにする事は美術を教える場ではよくあることですが日本と海外では描く際に意識が違うとされています。

日本では1枚のものをしっかり仕上げ、作品とする事を講師などに勧められます。それが授業においての評価になるわけですから勧められるのも当たり前といえます。
石膏像にしても全体像が把握できるような構図や書き込みが求められます。

一方で、海外では1枚に複数の石膏像を描いたりある部分だけを描いたりするなど
日本ではほぼありえない事が多くあります。これはあくまで練習の場としての学校という意識がしっかりと生徒やそれを見る講師に根付いているからなのです。
日本のように作品を仕上げるかどうかはあくまでも生徒の自由であり講師も理解しようとする場が海外では出来ているのです。そういった方針は注目され生徒の自主性や成長性を高めると言われています。

カリキュラムがない?

そもそも海外の美術教育ではカリキュラムが決まってないことがあったり、先生は見に来るだけ、といったこともあります。しかし先ほど述べた自主性が日頃から鍛えられているので何も言わなくても生徒達は自ら学ぶべき作業を行えるわけです。

日本と海外、美術の専門学校で学べることの違い

Photo credit: kenjisekine via Visual hunt / CC BY-NC-ND

美術大学といったアーティストになるために学ぶべき場所でもその教育方法は違います。まず日本ではデッサン、着色といった描く技術を順番に学ぶことで4年間使う大学が多いです。1年目は静物を描き、2年目に人物を描くといった段階を踏むのが定番となりつつあります、もちろんこれ自体は悪いことではありません。技術を学ぶために時間を掛けるのは正しいことだと思います。
近年では多数の分野から選択して学べるといった自由な人材育成を
掲げる学校もあります、そのため語学といったものはあくまで最低限であり
入試内容でも専門的な学校ほど絵に関する実技が多くなっています。

では海外ではどんな授業があるのでしょうか。
海外では、描く技術と同じくらいに自分の作品を説明するための授業を重視しています。どんな意図でどういった作品を作るのか、どのような人たちに見せたいのか
そういったアピールの仕方までも学んでいるのです。そのため語学といった一般的な勉強もあります。

美術家、芸術家という職業は本人がメディアに露出する事が多く
自分の作品について語る場面が多いですのでそういった意味で
海外の教育は実践的であるように感じられます。

歴史に起因する日本と海外の美術観の差

Photo credit: kenjisekine via Visual hunt / CC BY-NC-ND

海外ではアーティストは立派な職業であるのに対し日本では道楽や趣味の一部と認識されることもあります。これは海外での美術という存在が古くから生活の中にあり考え方が研鑽される一方で日本では戦前・戦後で方針の変化が大きく変わってきた影響とする説があります。

戦後では海外での自由さを学び、生徒が好みでテーマや画材を選んで描くような自由教育を取りましたがそれまでは決められたものを淡々と描くといったものが多くありました。結果、変化する方針と絵で生活するという文化が日本であまり定着して間もないため今の日本ではアートまたは教育において日本人的な恥じらいや
海外と比べてしまうような環境が生まれてしまったのです。特に洋画などにおいては海外の作家を多数参考しているのに対しあまり日本人作家を題材として扱わないのがそれを表す例だと思います。

以上から、やはり海外は美術など優れた評価がされるだけの理由があるというように筆者は感じました。皆さんはいかがだったでしょうか?
これからのアーティスト達のためにも、日本でも更なる美術教育の発展に期待したいですね。

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