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アート業界をナメているあなたへ贈る、美大から生まれるアレやコレvol.2: 学芸員は何する人?

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学芸員になる美大生がいるというハナシ

予備校に行かず実技試験も受けずに入学した美大に通ってはや2年。私の在籍している学科というのが、もともと学芸員育成を目的として設立された学科でして、あまりアーティスト・デザイナー志望の学生がいない、珍しいところなんです。あ、でも流石に今はもう少し視野を広くしようと学芸員以外のこと、それはもう絵画彫刻映像デザイン…と、色んなことを学ばさせられる学科になったんですけど。でも逆にそのせいで、ここの学科生は自分が何を学んでいるのか全く分からなくなる時期が来たりします。私の場合1年次の5月位にそうなったのですが、その時期に受けたバイトの面接担当者に「その学科では何を学んでいるんですか?」って聞かれたのは未だにトラウマ。ちなみにそのバイトはバッチリ落ちました。

でもこの質問、やっぱり美大生っていうと珍しいのか、初対面の方には必ずと言っていいほど聞かれます。だんだん答える回数も多くなり、少しずつ答えを見出せるようになってきましたが、やっぱり未だに答えに困ります。時間のない時とかだと、ちゃんと説明するとややこしくなるし。悩んだ挙句、最近は入学式とかで聞いた教授のお言葉を借りることにしているんですが、、

 

私「うちの学科は元々学芸員を育成するためにつくられたんです、だから作品を作るというよりはマネジメント系のことを学んでて……かくかくしかじか」

相手「へー。」

 

…いや本当に。実際そうなんです。というか、そもそも聞いてきた側もそんなに詳しい答えを求めて質問してきているはずがないんですよね。ただ軽くコミュニケーションを取ろうしただけ。だから「へー。」で終わってしまう。というか、「なんかすごい作品」を作ってないと感心されないのが美大生…。悔しい。

と、話が逸れましたが、そうじゃない。クリエイションをサポートする人間になりたくて美大に来ている人もいるということ、これが言いたい、伝えたい!!!

と、いうことで。今回は”クリエイションをサポートする人間”の代表格、学芸員について、ご紹介いたします。

学芸員ってどんな仕事?

みなさん美術館に行くと、部屋の隅に座っていたり立っていたりする方がいるのはご存知でしょうか。

そう、その方こそ学芸員です。

…こういうと語弊がありますね、誰でも出来そうとか思われそう。でも学芸員というのは専門知識が必要な国家資格だってある立派なお仕事の一つ。そこに立っているのも監視という立派なお仕事の最中なのですが、鑑賞者の見えないところで山ほどの仕事をこなしています。その専門知識があってこその仕事もしつつ、事務職もこなす。学芸員の仕事は穏やかに見えて全然穏やかじゃないのです。

厳かな雰囲気の美術館の裏では…

日本の学芸員は、多様な業務を集約して果たさなければならない場合が多い。そのため、実際には、人手不足の折、力仕事までこなす例もよくあるが、これも館の性質や人員体制、業務内容によって異なる。高価な大作の運搬、移動、取り扱いから、キュレーションに至っては一番作品に肉薄しつつも緊張感を迫られるような立場にある。展覧会中は、実際キュレーションをしつつ接客応対しながら次の展覧会の展開を練り、終わったらその準備の蓄えの総てでもって次の展示を即座に開始し、その間にも常設の内容を微妙に変えたりするという忙しさにある。

引用 Wikipedia

 

おなじみWikipediaさんに解説していただきました。けど、この文面を編集した方も学芸員なのでしょうか、やたら現実味のある感じに書かれています。

美術館では主に常設展と企画展という2種類の展示形態がありますが、特に大変なのは企画展。もちろん常設展も作品の保存や修復であったり仕事はたくさんあります。でも企画展は、テーマを決めて、何を展示するか決めて、その展示したい作品は今どこにあるのか調べて、その所蔵先に交渉して、広報をして、展示の配置を決めて……。とまあ、プロジェクトとして1から作り上げていくわけです。

美術館というあの落ち着いた雰囲気からは考えられないハードワークでしょう?美術館で作品を見ている時に監視業務についている間も、「こんなことしてる場合じゃない…」とか、思っているかもしれません。

聞いてる?音声解説

展示を考える業務というのは、その会場のキュレーションだけではありません。広報物(ポスター、リーフレット、DM)制作や、より理解を深めてもらうためのワークシート音声解説の制作も仕事のうち。ちょっと面白い企画を1つご紹介。京都国立博物館では刀剣乱舞というオンラインゲームとコラボした音声解説を実施したそうです。

これだけ美術館というものに貢献している学芸員。勿論美術大学で学芸員資格取得課程を学ぶ学生はたくさんいます。ですが、実際に仕事にするには狭き門であるのも学芸員。資格を取ったところで必ずなれるものではありません。じゃあ「なぜ学芸員資格取得を目指すのか」というと、学芸員の立場に近い仕事はたくさんあるからです。仕事をするのに資格が必要ないとしても、その現場に行った時に役に立つ知識が学芸員課程には詰まっています。

 

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