2016/04/05
文芸/Book

ただ怖いだけではない、”美しすぎる”ホラー小説『カノン(篠田節子著』)

あまりに、あまりに美しいホラー小説「カノン」

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Photo via Amazon

自殺者が残した音楽テープは遺言なのか、それとも怨念が込められた呪いのテープなのか。曲を聴いた児童はひきつけを起こし、押入れにしまってあるはずのチェロはひとりでに弦をはじき始める。そのテープの送り主は松本の旧家で作曲をたしなみ、同人誌を発行する「高等遊民」。あまりの気味悪さにテープを処分するが、音楽だけ別のテープへと乗りうつる。死者の真意をさぐるために音楽教師の瑞穂は奔走しその中で女自身が封印してきた過去が暴かれていく・・・

直木賞作家である篠田節子女史の最高傑作の一つです。ジャンルは何か?と問われたら「ホラー」になるのかも知れませんが、ホラーの一言では片づける事は出来きません。篠田女史の音楽への造詣の深さは他の作品でもうかがえますが、この作品の中では音楽に魅せられた者の苦悩、喜びが余す事なく書かれています。音楽に少しでも知見のある方からすると、身につまされるシーンが多々あるのではないでしょうか。
一言で表すならば、これは「美しいホラー」。一人でも多くの方に読んでもらいたい小説ですね。

あらすじ

二十年前に愛した男が、ヴァイオリンでバッハのカノンを演奏しながら自殺した。遺書がわりなのか、それを逆回転で録音したテープを渡されてから、瑞穂と小田嶋の周囲では奇怪な出来事がたて続けに起こる。男の死の陰にあるものは、二人の男と一人の女の間の愛なのか、憎しみなのか―。幻聴のようにヴァイオリンの調べが響き、二十年の時が交錯する書き下ろしホラー。

Amazon作品ページより引用

書籍情報

ジャンル: ホラー

著者: 篠田節子

発行日: 1996/4/25

発行元: 文藝春秋

Amazon作品ページURL 

カノン

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