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前衛の女王 草間彌生について知りたい!

前衛の女王 草間彌生について知りたい!

草間彌生 我が永遠の魂

出典:『我が永遠の魂』ポスター像

 

草間彌生というアーティストをご存知ですか?名前は知らなくても彼女の作品を様々な場所で目にしているはずです。赤に白の水玉模様、黄色に黒の水玉に覆われたかぼちゃなど、この二つは特に様々なところで使用されメディアへの露出も高く、知名度も高いです。

アメリカではポップアーティストとして名をはせ、さらには”前衛の女王”と称されるほど草間彌生の知名度は高く、今なお注目され続けています。彼女のアートはファッション業界からも注目され、様々なブランドとのコラボレーションが実現しています。特にユニクロやルイヴィトンが有名で、世界的に注目されるコレクションにもなりました。

彼女自身も真っ赤な髪に個性的な装いで本人をファッションアイコンとして好む人も多いです。最近では美術の教科書にも載るなど、様々なところに使用されている草間アートですが、彼女がいったい何者なのか、どうしてああいった作品を作っているのかを、

 

Ⅰ.草間彌生を知りたい!

 

Ⅱ.草間彌生の作品をみたい!

 

という二つのテーマに分けて紹介します。

 

Ⅰ. 草間彌生を知りたい!

草間彌生ってどんな人?

草間彌生は日本の美術家、作家です。絵画、コラージュ、彫刻、パフォーマンス、インスタレーションなど幅広いメディアを通して芸術活動を行っています。極彩色の模様を反復させて素材を埋め尽くしていく表現が多いです。

 

ジャンルとしては、ポップ・アート、ミニマリズム、フェミニズム、コンセプチュアル・アート、シュルレアリスム、アール・ブリュット、抽象表現主義、無意識コンテンツ、オートマティスム、性的コンテンツを制作の基盤にしています。

代表的なスタイルは「アキュミレーション(集積)」、「オブセッション(脅迫観念)」というものでした。

 

 ブレイクのきっかけ

草間彌生というと、赤に白い水玉模様のイメージがありませんか?それもそのはず、彼女の作品は基本的にドットと線によって構成されたものがほとんどです。彼女の作品は彼女には世界がこう見えている、というのをわかりやすく表現しています。

草間は幼い頃から幻覚や幻聴に悩まされていましたが、一種の逃避や自己解決のために自分の中の異質なものを絵に表現するようになります。先ほども触れた彼女のメインアートと言っても過言ではない水玉模様の作品は、耳なし芳一が彼の身体をお経で埋め尽くし身を守った様に、作品を水玉模様で埋め尽くすことにより、幻覚や幻聴から身を守る儀式の様なものから出来たとされています。

 

日本での作品イメージは絵画や立体作品がほとんどですが、彼女が前衛の女王と呼ばれるきっかけとなったのは“ハプニング”と呼ばれる過激なパフォーマンスです。彼女のパフォーマンスの中で最も知られているのは、1960年代後半に盛り上がりを見せていたヒッピー・カウンター・カルチャー・ムーブメントにて、裸の参加者に水玉のボディペインティングを行ったハプニング芸術です。

 

彼女のハプニング作品は、屋外でのヌードデモやセックス・乱交をテーマにしたパフォーマンスで、草間によって水玉のボディペインティングされた人たちで構成されていました。男女の性差別や資本主義による金持ち主義、ベトナム戦争への批判を表現していました。

 

1966年に開催された第33回ヴェネツィア・ビエンナーレでは招待アーティストではないにもかかわらず、ゲリラ参加し波紋を呼びました。出品した作品は『ナルシスの庭』といい、プラスティック製のミラーボール1500個をイタリアのパビリオンの外にある芝生に敷き詰めたもので、キネティック・カーペットと呼ばれました。草間の作品は強引に展示したものですが、当初黙認されていました。しかし彼女が金色の着物を着てミラーボールを1つ1200リラで観客に売るというパフォーマンスをはじめると、それはすぐに阻止されてしまいました。この作品は美術作品の商品化やそういった市場への挑発的な批判とされ、ヨーロッパからも注目されるようになりました。

 

1960年代前半にはポップアートアーティストとしてアート業界では一目おかれるようになっていた草間彌生は、1960年代後半にさらに一般世間からも注目されるようになりました。しかし、ニューヨークで作家活動をする彼女が世界的にどんなに注目されていても、当時の日本ではほとんど彼女に関心がなく美術関係者も注目していませんでした。

 

一躍ニューヨークで有名になった草間でしたが、1973年に日本に帰国します。帰国の理由でもあった親友でありパートナーだったジョセフ・コーネルの死去後、体調が悪くしていった草間は、ニューヨークでしていたような大胆かつダイナミックな制作からはなれてしまいます。

彼女の制作は自身の精神的な健康状態に左右されるため、帰国後の制作は保守的なものでした。帰国前から制作していたコラージュ作品は当時の草間の状態がよく投影されています。

精神的失調が続き入退院を繰り返していた彼女は、それ以降の生活の基盤を病院に移すことを決めます。これによって精神が安定したのか、以降は美術的な活動だけではなく詩や自伝などの執筆活動も精力的に行うようになります。

 

草間彌生の復活

帰国以降、目立った活動が無かった草間はニューヨークでも忘れられて行きましたが、彼女のアートを世界に再認識させるチャンスがやってきます。1989年にニューヨークの国際現代美術センターで開催された『草間彌生回顧展』が開催され草間アートが再ブレイクを果たします。それを皮切りに1993年にはヴェネツィア・ビエンナーレで日本代表として日本館初の個展が行われ、1998年にはニューヨーク近代美術館(MoMA)で『ラブ・フォーエバー:草間彌生 1958~1968』が開催され、草間アートがより世界で高い評価を得るようになり、世界で活躍するトップアーティストとしての地位を確立していきます。

それを証明したのが2008年にニューヨークのオークションハウスであるクリスティーズで作品に510万ドル(約5億6千万円)の値がつき落札され、現役女性アーティストとして最高記録を更新しました。2015年にはアート情報サイトArtsyで彼女は”現役アーティストTop10″の一人に選出され、さらに2016年にはタイム誌の“世界で最も影響力のある100人”に日本人で唯一選ばれました。こうして彼女の人気はとどまるところを知らず、名実共に世界のトップアーティストに上り詰めました。

 

草間彌生の幼少期から渡米まで

今でこそ世界中から注目される草間彌生ですが、一体どのような幼少期を過ごしニューヨークで活動を始めるにまで至ったのでしょうか。

1929年に長野県松本市で裕福な家に生まれ、幼い頃から草花などをスケッチし絵に親しんでいました。一方で、統合失調症にも苦しめられ幻覚や幻聴を描きとめることも始めていました。

1945年、大戦下のため疎開してきた画家たちが開催した『第一回全信州美術展覧会』で若干16歳で入選し、並みいる大人の参加者たちを驚かせました。女学校を卒業後、京都市立美術工芸学校(現:京都市立銅駝美術工芸高等学校)の最終過程である4年に編入し日本画を学び後に役立つ絵画技法を学びます。翌年卒業しますが、古くて閉鎖的な日本画の世界に失望し、松本の実家に戻り制作を始めます。

 

寝食を忘れ制作に没頭し、数十枚以上を毎日描き上げていたようです。 1952年、地元の公民館でにどの個展を開き、1954年から翌年にかけて東京でも4度の個展を開催します。この時期彼女は、素描の他にコラージュ作品も量産していました。また、当時親交のあった美術評論家である瀧口修造にニューヨークの第18回国際水彩画ビエンナーレを紹介されます。瀧口によって得た渡米の糸口を頼りに1957年、ニューヨークに渡り活動の拠点を移します。そこから絵画作品だけではなく、男根状のオブジェを既製品に貼り付けた前衛的な立体作品やインスタレーションの展示も行うようになり、より幅広く活動の場を広げていき1960年代にニューヨークで注目されるようになりました。

 

最近の制作について

彼女は2000年代に入り、8年かけてインスタレーション作品を制作しました。『ここにいるが、いない』という作品は、イスとテーブルが設置されたシンプルな部屋の壁を、UV光で光るたくさんの蛍光色の水玉で覆ったものでした。壁の水玉模様のせいで部屋の中のものは消滅しているように見えるという作品で幻想的な空間を生み出しました。

2009年からは正方形の絵画で構成された『わが永遠の魂』シリーズの制作をはじめ、今日に至っています。

 

 

代表作は?

草間彌生の代表作はどんなものがあるのかご紹介します。長きにわたる作家生活により、彼女の作品は膨大な量存在しており、どれを代表作とするのは大変難しいですが、先ほども上げた”ハプニング”やインスタレーション作品、”ナルシスの庭”などが良くあげられます。他にも話題になった作品は存在します。

 

『無限の網』

草間彌生 無限の網 Infinity Nets Yellow

出典:https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/s093251349da78e77/image/i7f7c81742f2f5b02/version/1436653435/image.jpg

草間が渡米して間もなく、アートの中心がニューヨークに移り抽象表現主義が二度目の盛り上がりを見せていました。当時有名だったポロックという作家のアクション・ペインティングに刺激され、代表作『無限の網』を発表します。これを抽象絵画・彫刻の作家であるフランク・ステラが自前で購入し、自宅の居間にかけて長く手放しませんでした。それによって、『無限の網』の美術史的価値が非常に高いものになり、現在ではワシントンのナショナルギャラリーに収蔵されています。

 

 

『かぼちゃ(シリーズ)』

南瓜 草間彌生 我が永遠の魂 Pumpkin

かぼちゃをモチーフとした作品は多く存在し、また人気も高いことから草間彌生の代表作の一つといっても過言ではないと思います。かぼちゃシリーズには様々なものが存在し、良く知られるのは黄色と黒で構成されたものですが、他にも様々な色や形が存在します。また絵画にとどまらず、立体作品としても発表しており、ミュージアムショップなどでグッズとしての人気も高いそうです。

 

 

アート以外の活動

草間彌生 わたし大好き

出典:『≒草間彌生~わたし大好き~』ポスター

草間彌生はアート活動の他に執筆活動も行っていて、1978年に処女作として『マンハッタン自殺未遂常習犯』という小説を発表しました。1983年には小説『クリストファー男娼窟』で第10回野生時代新人文学賞を受賞しました。執筆は1990年代まで続き14もの小説を世に送り出しました。また詩集や自伝も執筆し発行にまでいたっています。 また映像作品に携わることもあり、自作自演した映画『草間の自己消滅』が、1968年に第4回ベルギー国際短編映画賞に入賞、第2回アン・アーバー映画祭で銀賞を受賞します。1971年『ヤコペッティの残酷大陸』、1992年村上龍監督『トパーズ』に出演し、また自身のドキュメンタリー映画として2008年『≒草間彌生~わたし大好き~』が発表されています。

 

 

ファッションとしての草間アート

ファッションシーンからも注目された草間彌生は、2008年ランコムとコラボレーションを果たし、水玉ポーチを作成し、またフェラガモからは彼女がデザインした「マリーサ・バッグ」が発表されました。翌年2009年には携帯電話ブランド“au”の新ブランド”iida”とコラボレーションし、プロデュース、デザインを手がけた携帯電話3種を作成し、完全限定モデルとして発売されました。

2012年には、ルイ・ヴィトンとコラボレーションし、名作バッグやウェアなどが草間彌生のメインアートである水玉に覆われたデザインをコレクションとして発表しました。大々的にコマーシャルされ、ショップ自体も草間彌生アートに覆われより大きな注目を浴びました。

2015年にはユニクロともコラボレーションし、パーカーやTシャツなどのウェアに、代表作である『かぼちゃ』がプリントされた商品等が発売されました。こちらも大きな話題を呼び、すぐに完売させるほど人気を呼びました。他にも、ワコール、コムサなど、有名ブランドとのコラボレーションも果たしています。

 

 

 

Ⅱ. 草間彌生の作品を見たい!

彼女の作品を見るには

草間彌生の作品は世界中で様々な人やミュージアムに購入されています。野外展示されているものも多いので、ぜひ足をのばして観に行って頂きたいところをご紹介します。

 

長野:松本市美術館『幻の華』

草間彌生 幻の華 松本市美術館

出典:

草間彌生の生まれ故郷である長野県松本市の松本美術館に多く、彼女の作品が常設されています。建物の外には『幻の華』が展示されています。入口から、草間彌生の作品の存在感に圧倒されてしまいます。

館内に入ってすぐのところにも、かぼちゃシリーズの『考えるかぼちゃ』が展示してあります。美術館のコレクションには近年の作品群である『我が永遠の魂シリーズ』のひとつである『魂のおきどころ』もあり、こちらも常設されています。

館内も自動販売機が赤白の水玉でラッピングされるなど、草加彌生の世界観が随所で感じられるようになっています。またミュージアムショップでは多くの草間彌生のグッズを販売しています。

 

“松本市美術館”

所在地   野県松本市中央4-2-22

開館時間  9:00〜17:00(入館は16:30まで)

休館日      月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12/29〜1/2)

                  ※平成30年1月3日は休館します

                  ※8月は無休で開館します

観覧料      コレクション展  

                       大人410円(団体:310円) 大学高校生200円(団体:100円)

                       ※各種割引があります

      企画展

       ※開催中の企画によって異なります

 

 

香川県:直島の『赤かぼちゃ』

草間彌生 赤カボチャ 直島

瀬戸内海に浮かぶ直島では、宮之浦港のフェリー乗り場付近に『赤かぼちゃ』が設置されています。草間彌生の代表作でもあるかぼちゃシリーズのひとつで、よく見る黄色と黒の物ではなく、赤と黒で構成されたかぼちゃが展示されています。

彼女自身が『太陽の「赤い光」を宇宙の果てまで探してきて、それは直島の海の中で赤カボチャに変身してしまった』とストーリーを語った作品です。こちらは中がくりぬかれていて、水玉の部分が窓のようになっているところがあるので、中に入って作品に触れることが可能です。

草間彌生の作品で面白くて思い出に残る写真がとれるスポットとしても有名です。また、赤カボチャから車で10分ほど移動したところにある桟橋には同じくかぼちゃシリーズの黄色と黒の『南瓜』もあります。

 

海の風景や潮風を感じながら、草間彌生の明らかに異質な作品たちが不思議と調和している様子を鑑賞できるスポットになっています。巨大なかぼちゃ達がまるで生き物のように見えてくるのがとても不思議です。

 

直島にはほかにも、現代アートとして有名なニキ・ド・サンファルやカレル・アペルなどの作品が数多く展示されていたり、大小の美術館が多数あります。また、3年に1度瀬戸内国際芸術祭が開催されるほど芸術活動の盛んな場所です。合わせてご覧になってください。

 

 

 

 

鹿児島県:霧島アートの森『シャングリラの華』

草間彌生 シャングリラの華 霧島アートの森

出典: blog.livedoor.jp

鹿児島県栗野岳中腹に「霧島アートの森」があります。ここは自然と芸術に触れられる野外展示がメインの美術館です。草間彌生の作品は大きなものが野外と屋内に一点ずつ展示してあります。

野外に展示してある作品は、2000年のもので『シャングリラの華』というものです。高さ6m50㎝もある巨大な作品で、不老不死の桃源郷に咲く色鮮やかな花がテーマだそうです。大きさにもその鮮やかさにも圧倒される作品となっていて、野外展示だからこそその存在感が生きるダイナミックな作品でもあります。

屋内には2002年の作品である『赤い靴』が展示してあります。こちらも4m30㎝と屋内に展示されているとは思えない巨大な作品です。こちらは「女性の自立を象徴したハイヒール」がテーマになっていて、巨大な赤いハイヒールがカラフルな水玉でおおわれています。

 

草間彌生のほかにも、村上隆やニキ・ド・サンファルなど現代アートを牽引するアーティストの作品も展示してあります。

壮大な自然と様々なアートが織りなす芸術的な空間を体感できる施設です。

 

”霧島アートの森”

所在地   鹿児島県姶良郡湧水町木場6340‐220

開館時間  9:00〜17:00(入園は16:30まで)

      ※7/20~8/31の土・日・祝は19:00まで(入園 18:30まで)

休館日      月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12/29〜1/2)

                  ※臨時休園(2月の第3月曜日~第4月曜日)

観覧料      常設展  

                       大人310円(団体:240円) 大学高校生200円(団体:160円) 小中学生150円(団体:120円)

       ※各種割引などあります      

 

 

青森県:十和田市現代美術館『愛はとこしえ十和田でうたう』

草間彌生 十和田市現代美術館 愛はとこしえ十和田でうたう 

出典:

青森県十和田市は官庁通りを中心にアートの町になっています。中でもArts Towada(野外芸術文化ゾーン)があり、そこに十和田市現代美術館は所在しています。

草間彌生の作品は、野外にあるアート広場 Art  Squareの中にあります。『愛はとこしえ十和田でうたう』という巨大な空間作品で、カボチャ、少女、キノコ、犬で構成されたおとぎの国を作り出しています。こちらは自由に触って遊べる展示になっていて、子供も遊びながら芸術を楽しめる空間になっています。

こちらでは5月末まで村上隆の展示も開催しているので、現代アートに興味のある方にはぜひ訪れてほしい場所です。

 

”十和田市現代美術館”

所在地   青森県十和田市西二番町10-9

開館時間  9:00〜17:00(入館は16:30まで)

休館日      月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12/29〜1/2)

                   ※イベントなど休館する場合もあります

観覧料      常設展  

                       大人510円(団体:410円)  高校生以下 無料

                       ※各種割引があります

      企画展

      大人600円(団体:500円) 高校生以下 無料

      ※各種割引があります

 

 

そして今、彼女の作品を見るなら、国立新美術館で開催中の『我が永遠の魂展』がオススメです!

今見るなら『我が永遠の魂展』

草間彌生 我が永遠の魂 国立新美術館

今、彼女の作品を見るなら新国立美術館が最ですおすすめです。彼女の集大成と言える大規模な回顧展として5月22日まで開催しています。美術館外の樹木が赤白の水玉でラッピングされ、入口へとつながるスロープを歩くと、草間彌生の森に迷い込んだような不思議な空間に誘われまていきます。

国立新美術館入口外観 草間彌生 我が永遠の魂

国立新美術館入口外観

建物入口につながるスロープ 草間彌生 国立新美術館 我が永遠の魂

建物入口につながるスロープ

 

展示の内容としては、2009年から精力的に制作している『我が永遠の魂シリーズ』をメインにして、過去の作品も一挙に公開しています。展示作品数はなんと130点で、日本初公開のものも多く含まれます。草間彌生の初期の作品から現在、つい最近までの創作活動を網羅し、彼女を総合的に紹介した展示になっています。彼女の魅力を知るのにこれほど適した展示は他にはありません。

 

 草間彌生 我が永遠の魂 国立新美術館

『我が永遠の魂』展、入口はこんな感じです。入口から草間カラーが前面に押し出されていて期待感が高まります。場内も人であふれていました。渡米以前の初期作品からじっくり見ることができ、彼女を形作ってきた世界観をたっぷりと味わえます。

いくつか撮影可能な作品もあるので、そちらをご紹介します。

 

 

『ナルシスの庭』

草間彌生 ナルシスの庭 国立新美術館

ヴェネツィア・ビエンナーレでもゲリラ展示した『ナルシスの庭』も今回再現され展示されており、デッキにミラーボールの海が広がっています。建物の中から見るとより近くからミラーボールを見ることができ、外の風景が映っている様子は何とも不思議な光景です。量産された同じ規格のミラーボールが大量にあるのに、それぞれの表情が違い別の個体のように見え、明らかに異質なものであるのに、不思議と建物や風景と溶け合っています。

 

草間彌生 ナルシスの庭 国立新美術館

デッキから見た『ナルシスの庭』

草間彌生の作品の特徴でもある、集合表現の一種でもあり、刻々と移り変わる表面の表情はインスタレーション作品としての在り方ももちあわせていて、作品と私たちと空気の織り成す新しい空間づくりを感じられます。

ミラーボールに自分の姿を映したナルシスは、ミラーボールが広がる庭で大量の自分の姿に酔いしれるのでしょうか。その姿を想像した草間彌生は、美術界の産業主義化に何を訴えたかったのか、何となくわかるような気がしてきませんか。

 

 

『オブリタレーションルーム』

草間彌生 国立新美術館 オブリタレーション

オブリタレーションルームでは私たち自身で作品をつくれるインスタレーションを展開しています。チケットを見せると、シールがもらえ、中の好きなところに張ることができます。刻一刻と変化する作品の一部に自分も参加できる、というのは中々興奮します。中の撮影は自由なのでどこか自分のお気に入りの場所、自分でシールをはった場所などを写真に残してみてはいかかでしょうか。

草間彌生 国立新美術館 オブリタレーション

どこを切り取っても草間彌生の絵画のようです。作品への参加もそうですが、自分だけの絵を作り出せたような達成感を得ることができ、また、皆で一つの作品を作り上げる感覚を味わえることもできるので、現代アートがいまいちよくわからない方でもアートの世界を楽しめると思います。

 

 

 

『南瓜』

草間彌生 南瓜 国立新美術館 我が永遠の魂

最後に、もうここまで来たら何も説明することはない『かぼちシリーズ』のひとつです。東京メトロ千代田線乃木坂駅から直結する入口の脇にある屋外展示場に、黄色い大きなカボチャが鎮座しています。2007年に製作され、高さは4m50㎝、普段はフォーエバー現代美術館に所蔵されています。

草間彌生 我が永遠の魂 南瓜 国立新美術館

こちらは中がくりぬかれていて、窓のように水玉模様のところも空いているので、向こう側が覗き込めるようになっています。直島の作品のように中に入ることは禁止されていますが、工夫すれば面白い記念写真が撮れること間違いなしです。

 

 

 

 

展示の他の楽しみ方

展示を見た後は、ミュージアムショップで買い物が楽しめます。展示会のグッズ、彼女の作品のグッズ等多数のそろっています。

国立新美術館 カフェテラス

また、デッキの樹木もラッピングされていて、外に出てカフェのコーヒーで一服するのもよいと思います。暖かい季節になってきたので、心地よい風と草間彌生の世界観を感じながらゆったりとした時間をすごしてみてはいかがでしょうか。

 

展示情報

”国立新美術館”

所在地   東京都港区六本木7-22-2

開館時間  10:00~18:00(入場は17:30まで)

      ※金曜は20:00まで(入場は19:30まで)

      ※4/29~5/7は毎日20:00(入場は19:30)まで

休館日   毎週火曜休館

      ※5/2は開館

 

『我が永遠の魂』 

会期    2017/2/22~5/22

観覧料    一般1600円(団体:1400円)大学生1200円(団体:1000円)高校生800円(団体:600円)

 

 

 

まとめ

・草間彌生はニューヨークで1960年代に前衛アート、ポップアートで一躍有名になり”前衛の女王”と呼ばれるようになる。

 

性差別、戦争、資本主義に対する批判や、平和を訴える作品を今でも精力的に制作している。

 

・日本各地で草間彌生の作品を見ることができますが、今なら『我が永遠の魂』展が絶対に見逃せません!

 

 

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