2017/05/01
アート/Art

都会を一望しながら現代アートを鑑賞!エスパス ルイ・ヴィトン東京

都会を一望しながら現代アートを鑑賞!エスパス ルイ・ヴィトン東京


エスパス ルイ・ヴィトン東京ってどんなところ?

美術館以外で一流の現代アートが無料で見られる!そんなギャラリーがあったらもちろん訪れたいですよね!

エスパス ルイ・ヴィトン東京はそんなギャラリーの1つです。

2011年、ルイヴィトンが展開するアートスペースとしてはパリのシャンゼリゼ通りに続いて2番目にオープンしました。

ギャラリーのあるフロアは建物の7階にあり、表参道を一望できる贅沢な空間になっています。

無料で開放されているアートスペースにも関わらず、訪れる人の数も美術館ほど多くはないので、作品をゆっくり鑑賞するのにも◎、都会の喧騒から離れて、ゆったりした時間を過ごすことができます

そしてこの白で統一された、ガラス張りの空間。現代アートを鑑賞するにはこれ以上ないくらい素晴らしい条件が揃ったギャラリーなんです!

Photo credit: nobihaya via Visualhunt.com /  CC BY

Photo credit: nobihaya via Visualhunt.com / CC BY


行き方は?

最寄駅は明治神宮駅or表参道駅。表参道のど真ん中に位置しています。

建物の下の階はもちろん全フロアがブティックになっています。普段からお買い物で利用するマダムには何のためらいもないでしょう。。。

が、普段からこういう場所に行かないギャラリー目当ての人間は少々勇気が要りますね・・・まずは、勇気を出してドアを開けてください!

入ってみると、以外とギャラリーの展示目的のお客さんは自分の他にもいることに気づくはずです。

そしてエレベーターで最上階の7階へと上がります!

上がってすぐがもうギャラリー。案内係の方が丁寧に展示のリーフレットを渡してくださいます。(これも無料!!)

入場料も何も払うことなくそのまま展示を見て、都会の景色を一望して帰ることができます。

アートに興味のない人でも、絶対行って損しない場所だと思います。

 

どんな展示をやってるの?

エスパス ルイ・ヴィトン東京ではニューヨークやパリを中心に、世界で活躍する現代アーティストの個展が主に開催されています。

過去にエスパス ルイ・ヴィトン東京で展示をした作家を抜粋してご紹介↓

ヤン・ファーブル

Photo credit: Steci via Visualhunt.com /  CC BY-NC-ND

Photo credit: Steci via Visualhunt.com / CC BY-NC-ND

Jan Fabre

ヤン・ファーブルはベルギー出身の現代アーティスト。この像をどこかで見た人もいるのではないでしょうか?そう、金沢21世紀美術館にある作品と同じものです。動物の剥製昆虫のスカラベの鞘翅(さやばね)を使った一見グロテスクな作品で知られています。彼が鞘翅を使うようになったきっかけは、彼の曽祖父であり、『ファーブル昆虫記』の作者であるジャン・アンリ・ファーブルの存在が影響しているそうです。

過去にはフランスの宮殿美術館や、キエフのピンチュックアートセンターなどでも大規模な個展を行なっています。

エルネスト・ネト

Photo credit: Marc Liu via Visual hunt /  CC BY-NC-SA

Photo credit: Marc Liu via Visual hunt / CC BY-NC-SA


Ernesto Neto

エルネスト・ネトはリオデジャネイロ出身のアーティスト。現在も故郷を拠点にアーティスト活動を行なっています。伸縮性のある布や香辛料を作品に用いたり、また鑑賞者が作品に乗ったり、触れたりすることで身体感覚での鑑賞を促すような作品を発表しています。2012年にエスパス ルイ・ヴィトン東京で開催された個展では、精子を表す通路部分と卵子を表す居住空間という2つの要素で構成された巨大なインスタレーション作品『A vida é um corpo do qual fazemos parte(われわれは生という体の一部)』を発表し大きな話題を呼びました。

アーティストたちを魅了するエスパス ルイ・ヴィトン東京の展示空間

ここで展示をした多くのアーティストたちが同様に語るのは展示空間の素晴らしさです。多くのアーティストがこの空間からインスピレーションを得て作品の構想を練ったり、また、どのように空間を活用するか周到に計算されています。そんなアーティストたちを魅了する展示空間の設計を手がけたのが青木淳氏です。彼は表参道だけでなく銀座名古屋博多のルイ・ヴィトンの店舗の設計も手がけています。

現在開催中の展示は?

これから現在開催中の展示についてご紹介します。こちらも作品が素晴らしいことはもちろん。空間を最大限活用した展示となっています!

「光」のミニマリスト、ダン・フレイヴィン

Photo credit: augieray via Visual hunt /  CC BY-NC

Photo credit: augieray via Visual hunt / CC BY-NC


ダン・フレイヴィンをご存知ですか?

彼は日常で使われる蛍光灯の「」を用い、サイトスペシフィックな作品を多く発表し、ミニマルアートの先駆者としてアメリカで注目されてきました。

日本ではあまり知られていない印象ですが、彼はミニマルアートの提唱者の一人でした。そしてアートの道具として「蛍光灯」を初めて用いた作家でもあります。

 

筆者も彼の作品を、昨年ニューヨーク郊外にあるDia:Beaconで初めて目にしました。その時は今回のルイ・ヴィトンでの展示よりもさらに広い空間を使い、斜め45度の蛍光灯が2メートル間隔くらいで壁に点々と並んだ状態で展示されていたのですが、作品を見ていくうちに、光と対峙する感覚や、空間の心地よさ他の作品とは異なった強い存在感に惹かれました。

 

ダン・フレイヴィンの個展がエスパス・ルイ・ヴィトンで開催

今回の展示では、そんなフレイヴィンの先駆的な作品の制作活動に敬意を表し、現代アートとアーティストに特化した芸術機関であるフォンダシオン ルイ・ヴィトンのコレクションの中から、7つの作品が展示されています。

『Untitled (無題)』(1963年)

『Alternate Diagonals of March 2 (to Don Judd) [3月2日のもう1つの「斜め線」(ドン・ジャッドへ)]』(1964年)

『“Monument” for V. Tatlin (V・タトリンのための“モニュメント”)』(1964-65年)

『“Monument” for V. Tatlin (V・タトリンのための“モニュメント”)』(1967年)

『“Monument” for V. Tatlin (V・タトリンのための“モニュメント”)』(1969年)

『“Monument” for V. Tatlin (V・タトリンのための“モニュメント”)』(1970年)

『Untitled (to Alex and Nikki) [無題(アレックスとニッキーへ)]』(1987年)

彼の「光」のアートは、これはインスタレーション作品全般に言えることですが、写真で見るのと、本物を見るのとでは全く印象が変わる。その場で体感しなければわからない作品の1つだと思います。

実際に目の前にした時の蛍光灯の明るさや、リノリウムの床に映る光の揺らいだ形窓ガラスに映る光など、どこまでが作品かわからないから面白い。見る時間によっても見え方が刻々と変化していく作品です。

遠くから見たり、近くから見たりするだけでも「光」の捉え方が変わるはずです。それは単純に身体的な変化なのかも知れません。彼の作品を見ていると光に対する認識がどこかの瞬間から変化しているのに気づくはずです。

エスパス・ルイヴィトン東京のガラス張りの開放的な空間は、彼の作品を鑑賞するのに最適と言って良いでしょう。朝のまばゆい光の中で見るのと、夕暮れ時の少し空が暗くなった頃に見るのとでは、全く作品の印象が違ってくるはずです。せっかく無料で入れるなら、両方の時間に訪れて見たいですね。

まとめ

以上。一人でもカップルでも、都会の真ん中でゆっくり現代アートが楽しめる穴場スポットとして、エスパス ルイ・ヴィトン東京をご紹介しました。

いかがでしょうか?今まで表参道に行くたびに、「やっぱり都会だから人の多いのは当たり前か」と思っていたかもしれません。そんな都会の喧騒から離れて、ゆっくりアートを鑑賞できる場所がこんな都会のど真ん中にあったら、近くまで来た時につい覗きたくなりますね。筆者にとっては人に教えたくない表参道のおすすめスポットでした!

ダン・フレイヴィンの個展も、彼の複数の作品をこのような形で、しかも無料で、日本で見られるチャンスはあまりないと思います。彼の「光」のアートをまだ体感したことのない人は、ぜひこの機会に足を運んでみてください。

ダン・フレイヴィン展

会期:2017年2月1日(水)〜9月3日(日)

会場: エスパス ルイ・ヴィトン東京

住所: 東京都渋谷区神宮前 5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7F

開館時間: 12:00‐20:00

入場料: 無料

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