2017/05/30
アートコラム/Column

この夏、ついにバンクシー日本上陸!!グラフィティアートの先駆者 バンクシーをおさらいしよう

出典http://yoso-walk.net/banksy-

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今月の美術手帖のテーマにもなっているグラフィティ

1960年代末のニューヨークで生まれ、世界に広がったグラフィティ文化を代表するひとり、バンクシーがこの夏日本に上陸します

世界中に注目されるバンクシーを見る前に彼についておさらいしておこう!

 

「ユーロ グラフィティアート展」が、お台場 GALLERY21にて開催!!

ついにバンクシーの作品が日本上陸です!

お馴染みバンクシーをはじめ、モザイクタイルを使用した作品で有名なINVADER

バンクシーに認められ自らもギャラリーを運営しアーティストを世に送り出している、1973年生まれのD*FACEなど、合計40点以上が展示、販売されます。

出典http://www.kind.co.jp/shinjuku/files/2013/07/banksy_helicopter_background_39840717.jpg

出典http://www.kind.co.jp/shinjuku/files/2013/07/banksy_helicopter_background_39840717.jpg

会期:2017年6月3日〜6月25日
会場:GALLERY21
住所:東京都港区台場2-6-1グランドニッコー東京台場3F
電話番号:03-5500-6711
開館時間:11:00〜18:00
定休日:月

HP GALLERY21

 

 

そもそもグラフィティとは何か?

スプレーやマーカーペン(フェルトペン)で、壁などに書かれた落書きのこと

トンネルや電車、裏道などで見かける特殊な形の文字、あれのことです。

出典http://www.sekairo.com/3376.html

出典http://www.sekairo.com/3376.html

1970年代のニューヨークを中心に、4代要素(ラップ・DJ・ブレイクダンス・グラフィティ)として始まります。

キース・へリングなどによって世界にその存在を示し、現在ではバンクシーの登場により美術として扱われるまでになり世界的に注目を集めるようになりました。

 

 

出典https://eccvisualarts.files.wordpress.com/2013/01/keith-haring-art.jpg

出典https://eccvisualarts.files.wordpress.com/2013/01/keith-haring-art.jpg

 

しかし、もとは落書き 

許可を得ていない場所では器物損壊罪、立派な犯罪です。

また、犯罪率が高い街ほど”落書き”が多いのも確かです。

出典http://www.seinan-gu.ac.jp/gp/french_trip/2012/2635/

出典http://www.seinan-gu.ac.jp/gp/french_trip/2012/2635/

かつて、世界犯罪都市だった80年代のNYでは、地下鉄の落書きの清掃を務めるなどし、その犯罪率を半減させました。

割れ窓倫理というものですね。

また、国境付近や貧困地域で落書きはよく見られるなど

まだまだ、落書きには負のイメージが付きまとっていました

 

そこに現れた先駆者、バンクシー

そんな社会風潮をまるっと変えたのが、このバンクシーなのです。

出典http://yoso-walk.net/banksy-

出典http://yoso-walk.net/banksy-

 

バンクシー(banksy, 生年月日未公表)は、イギリスのロンドンを中心に活動する覆面芸術家。社会風刺的グラフィティアート、ストリートアートを世界各地にゲリラ的に描くという手法を取る。Banksy本人は自分のプロフィールを隠そうとしており、本名をはじめとして不明な点が多い。2005年、自作を世界各国の有名美術館の人気のない部屋に無断で展示し、しばらくの間誰にも気づかれないまま展示され続けたことが話題となった。

出典 Wikipedia

バンクシーは、何と言ってもその社会的風刺画が特徴

 

出典http://renote.jp/articles/873

出典http://renote.jp/articles/873

ピューリッツァー賞にも輝いた有名な写真を使った作品ですね。

アメリカを代表するともいえる二人に囲まれた、戦火で大やけどを負ったベトナム人の女の子

 

出典https://matome.naver.jp/odai/2130775413357191501/2130775935057233803

出典https://matome.naver.jp/odai/2130775413357191501/2130775935057233803

出典http://www.albatro.jp/birdyard/illustration-art/banksy-londo/index.htm

出典http://www.albatro.jp/birdyard/illustration-art/banksy-londo/index.htm

パレスチナのガザ地区に描かれた作品

この地区は、ひとつの国に、分断する壁がそびえ立っています。

出典http://www.omg-ox.org/entry/banksy

出典http://www.omg-ox.org/entry/banksy

パレスチナのガザ地区ですが、スティーブン・ジョブスが描かれています。

彼の手に大きな布袋と、appleのパソコンが・・・

出典http://yoso-walk.net/banksy-

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普段、何気なくテレビやモニターから見ているものが、果たして真実なのか

日本でも、やらせや情報規制がかかった情報がそこらへんに転がっていますよね。

 

出典http://www.albatro.jp/birdyard/illustration-art/banksy-londo/index.htm

出典http://www.albatro.jp/birdyard/illustration-art/banksy-londo/index.htm

 

彼が注目されたのは、2005年、MoMaメトロポリタン美術館ブルックリン美術館といった有名美術館に自らの作品を無断で設置するという斬新なアイデアでした。

大英帝国博物館に『街外れに狩りにいく古代人』、ショッピングカートを押す人を描いた『遺跡のかけら』を設置。誰にも気づかれずそのまま放置され…

そして、これらはその作品の完成度の高さも認められ、なんど同博物館の正式なコレクションに追加されることとなります

出典http://www.omg-ox.org/entry/banksy

出典http://www.omg-ox.org/entry/banksy

出典http://www.omg-ox.org/entry/banksy

出典http://www.omg-ox.org/entry/banksy

バンクシーが作品を美術館に展示する様子が見えます:)

 

彼はこれらの作品を機に、街の片隅のグラフィティから完全に脱却し、一気に注目されることになります。

 

落書き”が1億円?!

今は離婚してしまいましたが、アンジェリーナジョリー・ブラッド・ピッド夫妻もバンクシーの作品を購入しています。

そのお値段、総額4000万円

彼らは、この作品以外にも何点か購入しており、バンクシーファンのひとりです。

「ピストル(左)「カスタードパイ」(右) 出典https://blogs.yahoo.co.jp/spaaaaanking/21085269.html

「ピストル(左)「カスタードパイ」(右)
出典https://blogs.yahoo.co.jp/spaaaaanking/21085269.html

 

このような、バンクシーの個展から購入させる場合と、作品が描かれた壁をまるごと切り抜いて、勝手にオークションにかけられる場合もあります。

壁から削り取られていますね。

推定金額4.3億円にもなるそうです。

 

2007年2月に行われたサザビーズ主催のオークションで彼の作品6点は8500万円以上の値を付けました。

どのような形であれ、バンクシーの作品価格が高いことが伺えます。

また、アート市場だけでなく、バンクシーの作品を見ようとその街に観光客が増えるため、取り締まり対象である“落書き”も積極的に残す街が増えています。

 

このように、すでにバンクシーの市場が出来上がっているのですね。高い絵が良いのではなく、みんながイイといったものに価値がある

これは、バンクシーが作品で皮肉っていた資本社会に、彼が飲み込まれてしまった瞬間でもありました。

 

 

そこで終わらないのがバンクシー

この状況を逆に面白がり、利用した作品「Art Sale」を発表しました。

NYの路上で1枚=60ドル(約6000円)という破格で販売するというゲリラパフォーマンス

ここはセントラルパークの仮設エリアで、よく露店販売が行われている場所です。

 結果、購入者は数人で売上金額は420ドル(約41000円)程度でした。もし、オークションで販売されたら総額1億円にはなっていたといわれています。

この作品から、彼の皮肉が伝わってきますね。社会だけではない、アート市場にも一石を投じているのです。

 

バンクシー・ダズ・ ニューヨーク

2013年10月1日、バンクシーは、告知もなくニューヨークで展示をスタートさせた――。

1ヶ月の間に毎日1点、ニューヨーク各地の路上に作品を残し、場所を明かさず公式サイトに投稿するという前代未聞のパフォーマンスに密着した映画です。

人々はその作品を求めてニューヨーク中を駆け回り、バンクシーがニューヨークをハックした一ヶ月は、ストリートとインターネット上の両方でまるで「宝探し競争」となりました。

 

また、バンクシー初監督の映画も発表しています!

『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』

主人公の男が、ストリートアーティストを紹介していく中で、バンクシーに出会い、自らもアーティストとして活動するようになり個展開催までを撮ったドキュメンタリー

グラフィティという匿名性の高いサブカルチャーの空間から、グラフィックアートという固有名的な作家性の芽生えたストリートアートに向かっていく。

グラフィティ/ストリート・アートをめぐる現実の変化、およびそのすぐ横にある美術界との関係性を如実に表わしている作品です。

 

バンクシーを知るためにもこの映画はチェックすべきですね!

 

ディストピア版ディズ●ーランド、Dismaland(ディズマランド)を期間限定でオープン

2015年8月に、Dismaland(ディズマランド)をイギリスの観光地ウェストン・スーパー・メア海岸で1カ月期間限定でオープン

ここでは、ダミアン・ハーストベネチア・ビエンナーレジェニー・ホルツァーなどの世界50以上のアーティストによるアート作品やパフォーマンスなどを行いました。

因みに、語源となっているdismalの意味は、陰鬱・暗いを意味します。皮肉たっぷり!

出典http://karapaia.com/archives/52199057.html

出典http://karapaia.com/archives/52199057.html

出典http://www.dazeddigital.com/artsandculture/gallery/20330/0/banksy-s-dismaland

出典http://www.dazeddigital.com/artsandculture/gallery/20330/0/banksy-s-dismaland

リ、、リ、リトルマーメイド…

 

 まとめ

 

まだまだ、その勢いを止めないバンクシー

そもそも彼の作品は芸術なのか?

映画『バンクシー・ダズ・ ニューヨーク』で、彼は「都市や屋外や公共の場所こそ、アートが存在するべき場所なんだ。アートは市民とともにあるべきだ」と語っています。

現代の芸術では認められない、ソトから彼はアートを発信している。また思惑通りなのか、バンクシーの作品は二転三転と形を変えて社会に送り出されています。

もしかしたら、わたしたちの考える芸術が少しずつ変化していくかもしれません。そして、その変化はすでに起きているのでしょう。

今後もバンクシーの活動に注目です!

 

 

 

Dover, England.

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