2017/06/16
アートコラム/Column

【必見】この夏、遠出して見て欲しい!地方で開催される展覧会まとめ

【必見】この夏、遠出して見て欲しい!地方で開催される展覧会まとめ

これからやってくる夏、そして夏休み、皆さんの予定はもう決まっていますか?

家で趣味に没頭するのも良し。また、普段の生活を離れて海外に行くのも良し。

そんな中、たまには美術館に行こうかな、なんて方もいるのではないでしょうか。

 

美術館でも多くの入場者を獲得するため、夏休みの期間は特に様々なイベントが開催されますが、

この夏、せっかく時間があるんだったら旅行ついでに見て欲しい!そんな地方の展覧会を今回ご紹介します。

これからご紹介するのは、東京に巡回しない、その美術館でしか見られない展示ばかりです。

 

近場ではなく遠くに行く魅力といえば、やはり旅の思い出ですよね。

「家に帰るまでが遠足」とはよく言いますが、行って帰るまでが全部、日常とは違った思い出になるのが旅の魅力ではないでしょうか。

美術館に行く場合も全く同じだと思います。

遠出できるチャンスにぜひ、足を運んでみてください。

豊田市美術館「奈良美智 for better or worse」

愛知県立芸大での学生時代、またドイツに渡るまでの期間、奈良美智が生活の拠点とした愛知

この夏、その愛知で奈良美智の大規模な個展が開催されます。

「for better or worse」、すなわち「どのような運命になろうとも」、奈良がこれまで描いてきた、そしてこれから描いていくすべての作品へむけた誓いの展覧会です。

出典:http://www.museum.toyota.aichi.jp/

30年越しの「卒業制作」

作家本人はこの展覧会を、30年越しの「卒業制作」と表現しています。

1987年から最新作までの作品100余点を展示。

また、美術を志すまでに大きな影響を与えたレコードのジャケットや書籍などが展示されるとのこと。

絵画だけでなく、陶芸、彫刻、インスタレーション、はたまたカフェといった、形式にとらわれない展示を行ってきた奈良美智

今回の展示もどんな展示になるのか、期待に胸が膨らみます。

 

最近の奈良さんのツイッターからは、展覧会に向けた準備の様子が伺えます。



最新のグッズにも期待!

 

この展示、他の美術館への巡回は無いので本当に、愛知で見れるのが最初で最後になります。

ちょっと遠いから今回は、、、とは簡単に諦められません。

この夏、遠くても絶対見て欲しい展示ですので、ぜひ今から予定を立ててくださいね。

 

美術館の隣に位置する豊田市文化会館では、奈良美智のアーティストトークを開催するとのこと。

こちらは今月、6月20日までに申し込みが必要とのこと。抽選での応募となりますが、奈良さんの貴重なトークを聞けるチャンス。

期日が迫っていますので、こちらもぜひ応募してみてください。

奈良美智 アーティストトーク

開催日:7月30日[日] 14:00-(開場は13:30-)

開催場所:豊田市民文化会館大ホール(定員1,000名)

詳しくはこちら

 

豊田市美術館「奈良美智 for better or worse」

http://www.museum.toyota.aichi.jp/

会  期:2017年7月15日(土)-9月24日(日)
開館時間:午前10時-午後5時30分 (入場は5時まで)
休 館 日:月曜日(7月17日、8月14日、9月18日は開館)

入場料:

一般1,500円

高・大生1,000円

中学生以下 無料

今治市伊東豊雄建築ミュージアム「新しいライフスタイルを大三島から考える」

美しい瀬戸内海の中央に位置する、大三島という島をご存知ですか?

島の中心部に日本総鎮守と呼ばれる「大山祇神社」が鎮座することから、通称「神の島」とも呼ばれる大三島

芸予諸島の中の1つで、過去に合併した経緯で現在は愛媛県今治市の一部となっています。

その大三島に、日本初の建築ミュージアムがあります。

瀬戸内海の島から新しいライフスタイルを提案

人口約6,000人を有する、瀬戸内海で5番目に大きな島で、島民による、新しいライフスタイルの模索が始まっています。

その発起人はこちらの美術館の名前にもなっている建築家、伊東豊雄氏。

伊東さんのプロフィールはこちら。

伊東 豊雄(いとう とよお、1941年(昭和16年)6月1日 – )は日本建築家一級建築士。伊東豊雄建築設計事務所代表。東京大学東北大学多摩美術大学神戸芸術工科大学客員教授を歴任。高松宮殿下記念世界文化賞RIBAゴールドメダル日本建築学会賞作品賞2度、グッドデザイン大賞、2013年度プリツカー賞など受賞歴多数。

出典:wiki

代表的な作品としては

横浜駅西口にある、シンボルタワー兼地下街換気塔「風の塔」

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「座・高円寺」

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「せんだいメディアテーク」

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といったものがあります。

皆さんもどこかで一度は目にしたことがあるはず。

 

伊東さんが日本初の建築ミュージアムとして設計したのがこちらのミュージアム。

同時に、この大三島で若い建築家を育てるための塾伊東建築塾を開設。

今回の展示では、その伊東建築塾と、神奈川大学曽我部・吉岡研究室が中心となって取り組んでいる11のプロジェクトを紹介。

土地に接した暮らし・時間を大切にする暮らし・自給自足を目指す暮らし・シェアする暮らし

伊藤は、経済に勝る豊かさのビジョンとして、具体的にこのような暮らしのビジョンを提案しています。

大三島の島民とともに取り組まれているプロジェクトは、どれも革新的なものばかり。

都会の消費的な生活に疲れる人も多い、そんな現代に私達がこれらのプロジェクトから学ぶべき事は実に多いような気がします。

建築の未来から、人々の生活、地域創生の未来を語る場として、大きなお手本と成り得る場所だと思います。

建築だけでなく、これからの人生や自分のライフスタイルを見直したい方にオススメしたい展示です。

東京、京橋にあるLIXILギャラリーでも今月25日まで、同じ展示が巡回していますが、この展示を見て大三島がどんな場所か気になった方も、ぜひ本物の生活を見に行ってみてはいかがでしょうか。

今治市伊東豊雄建築ミュージアム「新しいライフスタイルを大三島から考える」

http://www.tima-imabari.jp/

会期:2017年7月1日(土)〜2018年6月15日(金)

会場:今治市伊東豊雄建築ミュージアム

開館時間9:00–17:00休館日月曜日(祝日の場合は原則翌日振替)
※年末(12/27~12/31)観覧料一般…800円、学生…400円
※団体(20名以上)、65歳以上は2割引
※高校生以下または18歳未満無料
※障がい者とその介助者1名無料

軽井沢ニューアートミュージアム「アートはサイエンス」

2012年4月、長野県軽井沢市に開設された軽井沢ニューアートミュージアム

JR軽井沢駅から目抜き通りを徒歩で7分ほど行った先にあります。

開設されてからまだ新しい美術館。白を基調としたガラス張りの外観が非常に印象的です。

また、美術館の紹介には、

近年顕著に国際的評価が高まっている「具体美術協会」に所属した前衛作家たちの作品など、日本の前衛作家の作品を積極的にコレクションしていく方針

とあります。実際コレクションには

井上有一

草間彌生

サイトウマコト

李禹煥

舟越桂

中西夏之

千住博

白髪一雄

元永定正

田中敦子

といった、日本の前衛美術を代表する作家の作品がずらり。

今後の展開も楽しみにしたい美術館の1つです。

今回の展示は、科学技術の発展によって生まれるアートを紹介する展覧会。

機械、カメラ、コンピューターグラフィックスなどを用いた、いわゆるメディア・アートと呼ばれる作品を中心に、インタラクティブな要素を持った作品が多く紹介されています。

参加アーティストは以下の通り。

マルセル・デュシャン

ジョー・ジョーンズ

田中敦子

松田豐

鬼頭健吾

土佐尚子

四谷シモン

荒木博志

河口洋一郎

ナム・ジュン・パイク

西島治樹

Seiei Jack

ヤン・ヨンリァン

daisy*

まだ行ったことがない、という方はぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

軽井沢アートミュージアム「アートはサイエンス」

http://knam.jp/

期間:2017年04月29日 – 2017年09月18日

会場:軽井沢ニューアートミュージアム第1~第6展示室(2階)

開館時間:10:00〜18:00

休館日:毎週火曜日

入館料(美術館2階企画展スペース)  

一般  1000円

高・大生/65歳以上  800円   

小・中学生 600円

ヴァンジ彫刻庭園美術館 開館15周年記念展「生命の樹」        


ヴァンジ彫刻庭園美術館は、イタリアの現代具象彫刻家ジュリアーノ・ヴァンジの、世界で唯一の個人美術館として、2002年4月28日、富士山に連なる愛鷹山麓の中腹にあるこの地に開館しました。

1960年代から最近までのヴァンジの彫刻を常設コレクションとし、それらが展示棟並びに庭園のなかで風景と調和しながら点在しています。四季折々のクレマチスの花をお楽しみいただけるガーデン、現代の作家による企画展、各種文化的イベントなど、芸術表現の時代を超えた普遍性を縦軸に、移り変わる同時代性を横軸に、織りなされた複合的な文化空間となっています。

出典:https://www.clematis-no-oka.co.jp/

静岡県 駿東郡長泉町の愛鷹山中腹にある文化複合施設、クレマチスの丘

その中の施設のつとして開設されているのがヴァンジ彫刻庭園美術館です。

彫刻作品の展示に特化したこちらの美術館。

今回の展覧会では、彫刻家だけでなく、画家、写真家、といった様々なアーティストが、それぞれの切り口から「樹木」について考察しています。

木との対話を通して描かれる世界、生み出される作品は「樹木」について、新しい発見を与えてくれるのではないでしょうか。

参加アーティストは以下の15人

Rosilene Luduvico

小林孝亘

佐々木愛

杉戸洋

スズキコージ

村瀬恭子

持塚三樹

華雪

大矢真梨子

宮崎学

本橋成一

イケムラレイコ

棚田康司

戸谷成雄

Giuliano Vangi

参加アーティストのラインナップからも、実際の展示がとても気になります。

彫刻に特化した美術館ならではの企画ですので、ぜひこの機会に行ってみてはいかがでしょうか。

ヴァンジ彫刻庭園美術館 開館15周年記念展「生命の樹」  

https://www.clematis-no-oka.co.jp/vangi-museum/exhibitions/851/

開館時間:4-8月 10:00-18:00/9-10月 10:00-17:00/11月 10:00-16:30(入館は閉館の30分前まで)
休館日:水曜日(5月3日(水)は開館)
主催:ヴァンジ彫刻庭園美術館
入館料:4-10月 大人1,200円(1,100円)/高・大学生800円(700円)/中学生以下無料
11月 大人1,000円(900円)/高・大学生500円(400円)/中学生以下無料
※( )内は20名様以上の団体割引

最後に

この夏、東京でも様々な展覧会が開催されますね。

中には、これは絶対行かなきゃ!というものもあると思います。

今回は東京に巡回しない、でもどうしても行って欲しい、地方の美術館でしか開催されない展覧会をまとめました。

今から夏の予定を立てるというあなたに、少しでも参考になれば幸いです。

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