2017/06/29
アートコラム/Column

愛知県立芸術大学出身の有名アーティスト

愛知県立芸術大学出身の有名アーティスト

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日本の公立芸術大学の中で、東京芸大に次いで有名な、愛知県立芸術大学

愛知県立芸術大学、東京では「愛芸」、愛知では「県芸」の名称で知られています。

奈良美智を筆頭に、絵画や現代アートの分野で活躍するアーティストを多く輩出しています。

愛知県芸から東京芸大の院に進む学生も多く、勢力的に活動する若手作家を多く生んできた大学でもあります。

「絵画」へのアプローチを様々な形で模索している作家さんが多く、奈良美智ファンの方や、絵画・現代アートが好きという方には、特に知って欲しいアーティストさんばかりです。早速見ていきましょう。

 

奈良美智

国内外に多くのファンを持つ、日本を代表する現代アーティスト、奈良美智

7月15日から豊田市美術館で開催予定の個展「I DON’T MIND, IF YOU FORGET ME.」の開始も近づいてきました。

東京芸大からも教授としてのオファーを幾度か受けており、今までは断ってきましたが今後は就任するとの噂もあります。

今後の活動がますます気になるところです。

経歴

武蔵野美術大学を1年で中退し、1981年愛知県立芸術大学美術学部美術科油画専攻に入学。
1987年に同大学大学院修士課程を修了。
河合塾千種校美術研究所教員を経てドイツに渡り、1988年ドイツ国立デュッセルドルフ芸術アカデミーKunstakademie Düsseldorf)に入学。
A.R.ペンクA. R. Penckに師事し1993年マイスターシュウラーを取得、アカデミーを修了。
1994-2000年 ケルン近郊のアトリエを拠点に作品を制作。
2000年 ドイツでの12年間の生活を終え帰国。
2001年 横浜美術館で大規模な個展「I DON’T MIND, IF YOU FORGET ME.」を開催。(広島市現代美術館や吉井酒造煉瓦倉庫(弘前市)など開始国内の5ヶ所の美術館を巡回)
2005年以降は東京近郊の田園地帯を拠点に制作活動を行う。
2006年 武蔵野美術大学客員教授を務める。
2009年 愛知県美術館「放課後のはらっぱ-櫃田伸也とその教え子たち」に参加。
2016年 7月15日から豊田市美術館で個展「奈良美智 for better or worse」を開催予定。

作品


杉戸洋

奈良美智と同じく、国内外で多くの絵画ファンの心を惹きつける作品を発表し続ける杉戸洋。

現在は東京藝術大学で准教授を勤めています。

中でも「杉戸ゼミ」は学生からの人気が高く、熱い支持を受けています。

奈良美智とも親交が深く、過去にはアンリ・シャギャーン(奈良美智)+ピエール・シャギャーン(杉戸洋)の新人作家ユニット『シャギャーン』による『シャギャーン展』(2008年)を開催した事もあります。

[展示紹介]

Chaguin – Henri and Pierre Chaguin
2004年、ヨーロッパの古都ウィーンに滞在制作中のアンリが、古くからの友人であるピエールを呼び寄せたことから二人による共同制作が始まった。作品はあくまでも二人の楽しみから生まれたものであるため、あえて発表を行う事はなかった。
2008年、日本の愛知県にあるピエールのアトリエから一本の電話がアンリに届いた。
「アンリ、セザンヌがエクスで見ていた太陽の光がここにはある!今こそ一緒にりんごを写生しよう」「OK、ピエール!今すぐいくよ!」「早く来て!今すぐに!もう待てない!」「僕が行くまで何もしないでそこにいてくれ!今すぐ行くから!」
そのときから、約一ヶ月の間に渡って二人の共同制作が再び始まった。昼夜おかまいなしに二人は描き続けた。
今回の展覧会は、その中から厳選されたタブロー9点と数枚のスケッチの発表となった。

出典:MISAKO&ROZEN

展示された作品はどれもセザンヌマティスピカソボナールといった近代絵画のタッチで描かれた絵画作品。

そしてどの作品にも「お尻」のモチーフが描かれているという二人のユーモアが炸裂した展示でした。

 

経歴

1970年 愛知県に生まれる。

1992年 愛知県立芸術大学美術学部日本画科卒業。

2003年 第8回イスタンブール・ビエンナーレに参加。

2006年 ヴァンジ彫刻庭園美術館で個展「April Song」を開催。

2008年 第7回光州ビエンナーレに参加

2009年 原美術館「ウィンター・ガーデン:日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開」に参加。(2009、ドイツ、ケルン日本文化会館/2010、トロント日本文化センター、トロント、カナダ / Galeri’a Arnold Belkin: Museo Universitario del Chopo、メキシコシティ、メキシコ へ巡回)

2009年 愛知県美術館「放課後のはらっぱ-櫃田伸也とその教え子たち」に参加。

2010年 国立国際美術館での「絵画の庭-ゼロ年代日本の地平から」に参加。

1014年 ハウス・コントルクティヴ美術館、チューリッヒ「ロジカル・エモーション― 日本現代美術展」(クラコフ現代美術館、ポーランド、2015年 ザクセンアンハルト州立美術館、ドイツ、2015 へ巡回)

2016年 豊田市美術館で個展「杉戸洋 − こっぱとあまつぶ」を開催。

作品


村瀬恭子

水彩のように流動的でありながら、どこか心がざわめくような、少女森林をモチーフとした絵画を発表する村瀬恭子

奈良美智に憧れて自身も渡独し、現在のような、水彩画のような透明感と油絵特有の透明感を両立した独自の絵画技法を生み出しました。

流れるような浮遊感を持った絵画は、自然とその世界に吸い込まれるような世界観を持っており、見ていてとても心地の良い、また、どこか懐かしい記憶を呼び覚ますような絵画です。

巨大壁画なども制作しており、絵から伝わるエネルギーや心地よさを、ぜひ美術館で本物を見て感じて欲しいです。

現在は多摩美術大学絵画学科油画専攻の教授を務めています。

経歴

1963年 岐阜県岐阜市に生まれる。

1986年 愛知県立芸術大学卒業。89年、同大大学院修了。

1990-96年 国立デュッセルドルフ芸術アカデミー(ドイツ)に在籍。

1993年 コンラッド・クラペックよりマイスター・シューラー取得。

1996年以降、国内外でグループ展に多数参加。

2009年 愛知県美術館「放課後のはらっぱ-櫃田伸也とその教え子たち」に参加。

2010年 豊田市美術館で個展「Fluttering far away」を開催。

作品


小林孝亘

「光」を内包するような線のない緩やかな画面と色使いで、それまでの具象絵画に対して革新的な作品を多く発表する、小林孝亘

活動当初は自身を潜水艦に投影した絵画作品で注目を集め、だんだんと現在の明るい色調の作品になっていきました。

ポートレイトや身の回りの日用品、風景などを正面から描いた作品からは、「絵とは何か」「見るとは何か」という事に真摯に向き合う作家の姿勢が伺えます。

現在は武蔵野美術大学造形学部油絵学科の教授を務めています。

経歴

1960年東京都日本橋生まれ。

1986年愛知県立芸術大学美術学部油画専攻卒業。

1996-97年 文化庁芸術家在外研修員として1年間バンコクに滞在

1998年 ジャパン・アート・スコープ’98派遣アーティストとしてフランス、ロット・エ・ガロンヌに滞在

2002年 小林孝亘作品集「ひかりあるところへ」(日本経済新聞社)刊行

2009年 愛知県美術館「放課後のはらっぱ-櫃田伸也とその教え子たち」に参加。

1999-2012年 東京とバンコクを行き来する。

2014年 作品集「小林孝亘 私たちを夢見る夢」(青幻舎)刊行

作品


森北伸

家や人、小鳥、生き物、植物、自然といった、私たちの日常に近い視点に寄り添うような彫刻作品を発表する森北伸

他の作家とは絵画と彫刻で専攻が異なりますが、森北さんは絵画と彫刻を行き来するような作品を多く発表しています。

どこか懐かしさを感じる彼の作品は、絵のように私たちの生活にそっと寄り添う、そんな作品ばかりです。

経歴
1969年愛知県生まれ。

愛知県立芸術大学美術学部彫刻専攻卒業。

2009年 愛知県美術館「愛知トリエンナーレ2010プレイベント放課後のはらっぱ」

     ザクセン州立美術館、ドイツ(ドレスデン)「Kami静と動 現代日本の美術」

現在は愛知県陸芸術大学美術大学彫刻専攻の准教授を勤める。

作品


坂本夏子

「絵画でしか表せない世界」を描きたい、自身の制作活動についてそう語る坂本夏子。

彼女が描き出す画面には、人間の目では捉えられないような、普通の遠近感では描けない世界が広がっています。

近年ではアーティスト・コミュニティ「パープルーム」にも参加し、国内各地で行われるグループ展に出品しています。

経歴

2012年 愛知県立芸術大学大学院美術研究科博士後期課程を修了。

2010年 国立国際美術館でグループ展「絵画の庭 – ゼロ年代日本の地平から」に参加。

2013年 大原美術館で個展「ARKO 2013 坂本夏子」を開催。

2016年 国立新美術館でグループ展「はじまり、美の饗宴展すばらしき大原美術館コレクション」に参加。

作品


佐藤克久

カラフルな色面とそれを切り抜いたり、それをひねったり、色と形の関係を平面の素材の中で探究してきた佐藤克久

近年ではMAT, Nagoyaコミッティーメンバーも務めている他、パープルームの中心メンバー、梅津庸一との二人展「ネオ受験絵画とフラジャイルモダンペインティングにみる日本の現代美術家の苦悩」を開催するなど、今後の活動にも目が離せない若手アーティストの一人です。

経歴

1973年広島県呉市生まれ。

愛知県立芸術大学美術学部油画専攻卒業。

活動当初は概念的な写真、立体作品を発表していたが、現在は絵画制作が中心になりつつある。

2009年 愛知県美術館「放課後のはらっぱ-櫃田伸也とその教え子たち」に参加。

2016年 「あいちトリエンナーレ2016年虹のキャラヴァンサライ」に参加。

現在は制作活動のかたわら、和光大学の特任准教授としてコンテンポラリーアート等の講義を勤める。

作品

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