水彩画

watercolor painting
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水彩画は西洋画の技法のひとつで、顔料を水で溶かして画紙の上に絵を描きます。油彩画が色を塗り重ねることで表現するのに対し、水彩画は色のついた水を塗って描く技法で、透明感やかすんだ様子を表現するのに適しています。
用具の値段が安いので、専門家や高所得者に限らず、子供から高齢者までだれでも手軽に取り組めるというメリットがあります。

テンペラ画やフレスコ画も顔料を溶くのに水を使いますが、一般的にこれらは水彩画とは呼びません。東洋の水墨画や日本画もまた同様です。
水彩画の歴史はとても古く、旧石器時代の洞窟壁画は水彩画の技法で描かれたもので、古代エジプトや中世の写本などにも水彩画の技法が見られます。
ただし、絵画として水彩画が描かれるようになったのは15世紀以降、ドイツ・ルネサンスの画家、アルブレヒト・デューラーがアルプスを越える際に水彩画の風景画を描いており、これが水彩画で描かれた最初の絵画とされています。デューラーはその後も水彩画で動物画や静物画を描き続けており、水彩画の名作をいくつも残しています。

デューラー以後、水彩画がめざましい発展をとげたのは、18世紀後半のイギリスです。当時のイギリスでは、水彩画は貴族の教養のひとつとされていました。また、考古学や探検家の記録係りとして水彩画家が同行するようになり、それにともなって風景画の需要が大きく高まり、結果として水彩画の発達につながりました。
関連アーティスト
カール・ラーション,アルブレヒト・デューラー ,アンソニー・ヴァン・ダイク クロード・ロラン,ウィリアム・ターナー,アンドリュー・ワイエス