アートディレション
art direction
アートディレクションとは、グラフィックデザインや広告、装丁などの視覚的表現において、総合演出を手掛ける職務のことです。その職務を担う人のことをアートディレクターといい、簡単に言うとアートディレクターは、制作チームにおけるリーダー役です。広告などを制作する際は必ず、デザインを実際に行うグラフィックデザイナーや、コピーライター、プランナー、フォトグラファーなど多くの専門家が集まり、ひとつのチームとなって制作を行います。その際にリーダーとなって全体を指揮する役割がアートディレクターです。デザインコンセプトを決定し、クリエーターの取りまとめをすることがメイン業務ですが、案件のプランニングからプレゼンテーション、スタッフセレクト、撮影ディレクション、外部との交渉や納期やコストの管理なども行います。アートディレクターはスタッフそれぞれの仕事についてよく理解し、指示を出す必要があります。アートディレクターとデザイナーは同じ人が担う場合も別の人が担当する場合もありますが、いずれにせよアートディレクターは出来上がり図を打ち合わせの時点で想定できなければならず、それを他のスタッフや関係者に伝えるために絵が描けなければならないので、デザインの勉強と経験を重ねた人でなければ難しい仕事なのです。デザイナーとしてキャリアをスタートさせた人が、そのステップアップの先に想定して、目指す職務でもあります。幅広い知識と経験が求められる、しかしチャレンジングでやりがいのある仕事と言えるでしょう。