アントニ・ガウディ
Antonio Placido Guillermo Gaudiy Cornet(カスティーリャ語)/Antoni Placid Guillem Gaudii Cornet(カタルーニャ語)
1852年-1926年
国籍
スペイン
アーティスト解説
アントニ・ガウディはスペイン・カタルーニャ出身の建築家で、19世紀から20世紀にかけてのアール・ヌーヴォー期のバルセロナを中心に活躍しました。ガウディが20年にも及ぶ半生を費やし打ち込んだのが、彼の最も有名な作品「サグラダ・ファミリア」です。スペイン随一の観光スポットで、建築に詳しくない人でもガウディとサグラダ・ファミリアの名前は聞いたことがあるでしょう。ガウディが前任者のビリャールから引き継いでサグラダ・ファミリアの設計責任者となったのは、1883年のことです。1914年は宗教関連以外の依頼を断り、サグラダ・ファミリアの建設に全精力を注ぎました。地下祭室、後陣の外壁面、付属幼稚園、キリストの降誕を象徴する東側袖廊のファサードと4本の塔などを完成させたところでガウディが没し、工事は一時中断します。しかし第二次世界大戦後、彼のデザインをもとに工事再開。完成に300年かかると言われていましたが、近年、2026年に完成予定と発表されました。ガウディの建築手法は、曲線と細部の装飾を多用した生物的な建築です。装飾は形式的なものに留まらず、植物・動物・怪物・人間などをリアルに表現しました。1900年を境にして前期と後期の様式に別れ、特に20世紀に入ってからは、過去の建築様式の制約から自由になり、大胆な構造と奔放な装飾を持つ極めて独創的なものになっていきます。サグラダ・ファミリアの精密な彫刻に埋め尽くされた外観に代表されるガウディの独創的なデザインは、多くの建築家や芸術家に影響を与えるものとなりました。1984年にはサグラダ・ファミリアをはじめとし、グエル公園、カサ・ミラなど7件が「アントニ・ガウディの作品群」としてユネスコの世界文化遺産に登録されました。
経歴
1852年 スペイン・カタルーニャに生まれる。
1874年 バルセロナの建築学校に在籍。ビリャールやフォントセレなどの著名な建築家の仕事を手伝い、実務を学ぶ。
1882年 マタロ労働者協同組合機械工場を設計、精力的な活動を開始する。
1883年 サグラダ・ファミリアの専任建築家に推薦される。
1885年 ビセンス邸、エル・カプリチョなどを手掛ける。
1889年 グエル邸を手掛ける。
1890年 聖テレジア学院を手掛ける。
1926年 交通事故で逝去。