題名不明
unknown title
猪熊弦一郎
作品解説
無類の猫好きとして知られた猪熊弦一郎にとって、作品のモチーフとしても猫は重要な存在でした。「いちどに1ダースの猫を飼っていた」こともあり、猪熊弦一郎にとって猫は癒しであり大切な存在でした。猫の絵は何年にも渡り描かれていますが、年とともにその画風は変化します。「絵を描くには勇気がいる」とよく口にし、新しいものへ挑戦し続けたといいます。猪熊弦一郎は、30年代にはフランスでアンリマティスに学びました。自らの画風を模索していた彼は、マティスの影響からなかなか抜け出せなかったようで、この作品は初期の頃の作品とは構図も筆使いも大きく異なります。活動の拠点をニューヨークに移したのち、画風は一気に抽象の世界に移りインクで描いた作品も増えていきました。
制作年
1987年
素材/技法
インク・紙
制作場所
日本