裸体
Nude
黒田清輝
作品解説
「裸体」はパリのアトリエでポーズをとる裸の女性モデルの後ろ姿を描いた作品です。 モデルの正面にある窓からは光が差し込んでいて、逆光を受けながら微妙な光の調子を描き出しています。 本格的に油彩画を学ぶため、黒田清輝が渡仏して間もないころに描いた作品ですが、このころから早くも光と影の表現も試みており、人物の存在感が際立っています。 なお、作品の右下にはフランス語で「私の友人藤島へ、心からの思い出をこめて、黒田清輝」と書かれており、この絵は黒田清輝が藤島武二へ贈ったものであること示しています。
制作年
1889年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
パリ