湖畔

Lakeside

黒田清輝

作品解説
「湖畔」は国の重要文化財に指定されている黒田清輝の代表作です。黒田清輝が避暑のために箱根に滞在していたときに、のちに黒田夫人となる照子をモデルに芦ノ湖の湿潤な情景を描いた作品で、まるで日本画のような淡い繊細な色づかいを油彩で表現している傑作です。この作品の大きな魅力は、湿っぽい日本の湖畔の風景と、自然体のなまめかしい婦人の姿の調和。「スナップショット的な構図」と表現されている作品ですが、夫人によると、天候に左右されて1カ月ほどもかけて描いたそうです。明治30(1897)年の第2回白馬会展に「避暑」というタイトルで出品され、1900年のパリ万国博に「智・感・情」とともに出品されました。
制作年
1897年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
箱根
所蔵美術館
所蔵美術館
    東京文化財研究所「黒田記念館」
ジャンル