悲劇(海辺の貧しい家族)

The Tragedy

パブロ・ピカソ

作品解説
「悲劇 (海辺の貧しい家族)」は、ピカソの作品の中でも「青の時代」と呼ばれる時期(1901-1904年)に制作された作品のひとつで、不運をじっと耐え忍ぶバルセロナの漁師家族を描いています。「青の時代」はピカソが形成した最初の独自のスタイルで、コバルトやインディゴといった冷たいブルーを基調にした作風です。「青の時代」はピカソが極度の貧困と絶望のただ中にいた時期で、さらには親しい友人が不幸な恋愛の果てに自殺したことから、暗い気持ちと苦悩に打ちひしがれていました。貧困、絶望、孤立などをテーマに、社会から落ちこぼれた人々を題材にして、寒々とした苦悩を見事に表現しています。
制作年
1903年
素材/技法
木板に油彩
制作場所
フランス・パリ
ジャンル