睡蓮
Waterliries
クロード・モネ
作品解説
20世紀の初頭、最愛の妻アリスと長男ジャンの相次ぐ死、そして弱まりゆく視力、そして70歳を過ぎ年老いて行く自分。さまざまな悲しい出来事の中でモネが最後に計画したのが、『睡蓮』を壁画にし、一室を全て飾るという計画でした。1918年、モネは大連作『睡蓮』の国家への寄贈を提案します。それから1926年に86歳で死去する直前まで、モネはジヴェルニーのアトリエで自らの芸術を確固たるものとする『睡蓮』に筆を入れていました。この作品が飾られているオランジェリー美術館は画家の死の数ヵ月後にチュイルリー公園の一画にできました。モネの構想に基づき、建築家カミーユ・レフェーヴルが手がけたのは、布張りのガラス天井から外光が燦々と降り注ぐ美術館です。この大作『睡蓮』が飾れているのは、高さ2m、広さ500m2のふたつの楕円形の間。明るい光に満ち、見に来る人をきらめく水辺の風景の世界に引き込んでくれます。
制作年
1918年から1926年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
ジヴェルニー