抱擁(男と女)
Man and Woman (embrace)
エゴン・シーレ
作品解説
「抱擁(男と女)」は1915年に始まった「抱擁」シリーズの三作品のうちの一つで、1917年に製作されました。それぞれの作品は、エゴンとその妻エディトを描いています。エゴンシーレがエディト・ハルムスと結婚した新婚期間に描かれた1915年の「抱擁(座る夫婦)」と題された作品よりもより性的でエネルギッシュな作品に仕上がっています。スペイン風邪により28歳の若さで夭折したエゴンシーレですが、その短い人生の中で画家としての才能を存分に発揮しています。肉体のフォルムはいびつで色彩も独特ですが、やはりエロティシズムが感じられます。この作品はエゴンシーレらしさが現れた作品であると言えます。1917年には三作目の「抱擁(恋人たち)」が完成しています。
制作年
1917年
素材/技法
黒クレヨン、ガッシュ、紙
制作場所
オーストリア