男舞
不明
上村松園
作品解説
1938年の『男舞』は気品ある格調高い女性像を描いています。身体をやや反りながら、左手を大きく振り上げて舞う女性の姿は立烏帽子の男装です。凛としており表情には余裕と自信が見て取れます。現代の画壇では「松園の前に松園なく、松園の後に松園なし」とまで言われる彼女の作品はどれも崇高で気品溢れるものばかりです。「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願」という松園の言葉通り、たおやかで気品あふれる女性です。松園は1948年には女性として初の文化勲章も受賞しています。
制作年
1938年
素材/技法
不明
制作場所
京都