ミコに支えられて横たわる
Lying Figure with Face on Miko
イケムラレイコ
作品解説
イケムラレイコの彫刻作品に登場する少女は、体の中が大きく空洞になっています。それは、彼女が制作の上で大切にしている表面も内側も「ひとつながり」という思想が内包されているからです。『ミコに支えられて横たわる』では、人間と動物の融合もみられますが、その境界の曖昧さによって生命としての「ひとつながり」が表現されています。イケムラレイコは1970年代にスペインに渡り、その後スイスで現代美術家として本格的に活動を開始、1980年代からはドイツを拠点に活躍をしています。海外での活動を通し、地球上に存在する共同体にいながらも他者であり続ける自らを象徴するように、相対するものの中間に存在する揺らぎを表現し、人間の存在と多様性を根源的に問い続けています。
制作年
1998年
素材/技法
テラコッタ、施釉
制作場所
不明