マニエリスム

Mannerism
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マニエリスムは美術用語で、広い意味では盛期ルネサンスと初期バロックの間のヨーロッパの芸術様式を指します。
盛期ルネサンス美術は調和のとれた表現が特徴的なのに対して、バロック美術は躍動的な表現が特徴的、マニエリスムにはそのどちらの様式とも異なる独自の特徴があります。
また、より狭い意味では、不自然な誇張や非現実的な美術様式を指してマニエリスム呼ぶこともあります。

マニエリスムはイタリア語のマニエラに由来することばで、マニエラには「手法」や「様式」といった意味があります。
ミケランジェロの弟子のヴァザーリが、ミケランジェロの芸術的手法の高さを表現するのに「マニエラ」という言葉を使い、これを機に「マニエリスム」ということばがさまざまに意味を変えながら用いられるようになりました。

はじめは、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ミケランジェロといった、盛期ルネサンス美術の巨匠たちの手法(マニエラ)を模倣することをマニエリスムと呼びましたが、やがて、模倣にとどまって衰退した退廃美術をマニエリスムと呼ぶようになりました。
マニエリスムは独立したひとつの様式という、現在用いられるような意味を持つようになったのは、20世紀に入ってからです。
マニエリスム美術の代表的な画家には、ジョルジョ・ヴァザーリ、アーニョロ・ブロンズィーノ、パルミジャニーノ、エル・グレコなどがあげられます。
関連アーティスト
ミケランジェロ・ブオナローティ,ヤコポ・ダ・ポントルモ,ラファエロ・サンティ