キリスト教美術

Christian art

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キリスト教美術とはキリスト教信仰に関わる美術で、ヨーロッパ世界の美術は現代に至るまで、キリスト教的主題と共に歩んできたと言っても過言ではありません。その中でも特に、キリスト教の布教され始めた1世紀から5世紀後半にかけて生み出された美術は、「初期キリスト教美術」と呼ばれています。ローマ帝国ではキリスト教が禁じられ、教徒に対する弾圧が繰り返されていました。そのため313年のミラノ勅令でキリスト教が公認されるまでは、初期キリスト教美術の遺跡や遺物はあまり残っておらず、「カタコンベ」と呼ばれる地下墓所の壁画や石棺彫刻などごくわずかに見られるのみです。キリスト教がローマの帝国の国教として公認されると、各地で教会が建設されるようになり、その内部がモザイクによって装飾されました。モザイクはガラス片をはめ込んで図像を描いていくため、細部や色の濃淡を表現することができません。ヘレニズム美術に見られた自然な表現はローマ美術で再び単純化・硬直化し、初期キリスト教美術に受け継がれましたが、ここにキリスト教的な要素とモザイクが加わり、単純で動きのない身体表現が出来上がっていったのです。以後、ルネサンス期までのヨーロッパ中世美術はキリストキリスト教を中心に展開。東方のビザンティン美術と西欧のロマネスク美術、ゴシック美術に分かれて発展していくこととなりますが、初期キリスト教美術のモザイクと動きのない単純化された身体表現という特徴は、ビザンティン美術にそのまま受け継がれていきます。ルネサンス、バロックに至るまで美術の中心主題はキリスト教に関するもので、18世紀後半になってようやくヨーロッパ美術はキリスト教的主題から解放されます。しかし19世紀のロマン主義美術の展開とともに再び取り上げられることとなり、ドイツのナザレ派や 19世紀後半のイギリスのラファエル前派などの美術では特に顕著に見られます。また聖堂建築においては、現代に至るまで数多くの傑作が存在します。