コンポジション

Composition
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コンポジションというのは英語で「構造」や「組み立て」という意味がありますが、絵画においては「構図」や「画面構成」を意味しています。
コンポジションという単語の語源はラテン語で、アートにおいても絵画に限定して使われることばではなく、音楽や文学、建築の世界でもよく用いられます。

17世紀頃までは、絵画におけるコンポジションの意味は本来の意味である「画面構成」や「配置」を指しており、調和やバランスを定義するために用いられていましたが、ワシリー・カンディンスキーやピエト・モンドリアンといった抽象画家らによって、「コンポジション」ということばは新しい意味を持つようになりました。

モンドリアンは絵画における抽象表現の可能性の探求に没頭するようになり、幾何学化と単純化の極限をこころみようとしますが、そのころから、作品に「コンポジション」というタイトルを付けるようになります。
モンドリアンは、純粋なリアリティと調和を絵画で表現するためには、絵画から奥行きや空間を取り去らなければいけないと考え、やがて黒い直線と青・赤・黄の三原色で構成された「コンポジション」の作風を確立します。

一方、カンディンスキーもまた「コンポジション」のタイトルでシリーズ作品を制作していますが、カンディンスキーはモンドリアンとは異なり、抽象絵画によって自分の内面を表現しようとこころみました。
精神という形のないものを、色彩の調和や共鳴によって表現しようとしたのです。
関連アーティスト
ワシリー・カンディンスキー,ピエト・モンドリアン,バウハウス