スーパーリアリズム

Super-Realism
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スーパーリアリズム(Super-Realism)は1960年代中頃からアメリカを中心に現われた、美術の潮流で、「リアリズム以上のリアリズム」という意味を持ち、抽象表現主義の対極的反動として現われたものです。
主に写真をもとにしてエアブラシなどでそれを徹底して写実的に描きとる絵画動向のことを指し、ハイパーリアリズム、フォトリアリズム、ニューリアリズム、シャープ・フォーカス、または超写実主義ともいわれています。
写真や映像を元に描かれたこれらの絵画は、人物だけでなく、植物や風景、都市のシーンなどのモティーフを、主観をまじえずに克明に描写したり、本物そっくりの人間像を作ったり、物体の質感、光沢を再現しようとしています。
実物とみまがうばかりの完全な再現は、細部のクローズアップによる細密描写や、機械的複製の応用などさまざまな手法によって描かれており、写実から離れることで絵画に「観念性」を求めた20世紀初頭以来の表現主義とは真逆に、極度に写実に徹することで却って観念性を強調しています。
関連アーティスト
磯江毅,野田弘志,ロン・ミュエク