山口蓬春 新日本画への飛躍

会期終了

Information

 
会期2022年6月11日〜2022年9月25日
会場 山口蓬春記念館
入場料 一般 600円 高校生以下は無料
団体割引 100円割引 20名以上の団体で一週間前までに予約した場合
障がい者割引 100円割引 同伴者1名を含む
開館時間 午前9時30分~午後3時30分(入館は午後3時まで)
休館日 毎週月曜日(7月18日、9月19日は除く)、7月19日(火)、7月25日(月)~8月5日(金)、9月20日(火)
住所 〒240-0111 神奈川県三浦郡葉山町一色2320
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公式HP https://www.hoshun.jp/exhibitions/

展示内容・解説

山口蓬春が風光明媚な神奈川県葉山に転居したのは、昭和22年(1947)のことです。この地で蓬春は、東洋画の知識を基に西欧近代絵画をも彷彿とさせる明るく知的な画面構成を追求し、それは「蓬春モダニズム」と呼ばれ、戦後の日本画壇に進むべき道筋を示しました。これは、戦前から蓬春が取り組んできた新日本画創造の大きな成果と捉えることができるのではないでしょうか。

蓬春は大正12年(1923)に東京美術学校を卒業後、新興大和絵会の一員として、やまと絵の伝統的な技法を学びます。その後、さらなる飛躍を求めて美術団体・ 六りく潮ちょう会かいを結成します。日本画、洋画、美術評論という流派を超えた自由な雰囲気の中で学ぶこの会は、蓬春にとってかけがえのない研鑽の場となりました。蓬春は琳派や写実的な花鳥画など、これまでの画風とは異なる独自の絵画表現を模索してゆきます。昭和15年(1940)には、たびたび展覧会審査員として訪れていた台湾に取材した《南嶋薄暮》を制作します。外地で目にした風物に素直に感動し制作された作風からは、モダニズムに通じる創作に邁進する蓬春の画家としての真摯な姿勢が見受けられます。

終戦を疎開地の山形県赤湯で迎えた蓬春は「一時は人並みに虚脱の状態に陥り、甚だ無為に日を過して居ました。」(*)とその時の心境を吐露していますが、葉山の地への転居後は、その思いを払拭するかのように明るくモダンな作品を生み出してゆきます。それは戦時下で思うような制作ができない環境の中であたためていた新日本画創造の構想が、一気に花開いたと見ることもできます。

本展では、画業初期の新興大和絵会の時代から、蓬春がいかに近代日本画の進むべき方向を模索しモダニズムへと飛躍していったのかを、当時の画家たちの交流にも触れながらその歩みを振り返ります。
(公式HPより)

アーティスト

  • 山口蓬春

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