Cécile Andrieu /セシル アンドリュ “Chambre d'amis”

会期終了

Information

 
会期2022年7月16日〜2022年8月28日
会場 Gallery HAM
入場料 無料
開館時間 13:00-18:00
休館日 日・月・祝日、夏季休暇 8月11日(木)〜8月18日(木)
住所 〒464-0075 愛知県名古屋市千種区内山2-8-22
アクセス 地下鉄 東山線/桜通線 今池駅2番出口より徒歩5分
公式HP http://1210.g-ham.com/exhibitions/16-jul-27-aug-2022-cecile-andrieu-%e3%82%bb%e3%82%b7%e3%83%ab-%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%83%89%e3%83%aa%e3%83%a5-chambre-damis/

展示内容・解説

作品のタイトル《Chambre d’amis》は S.M.A.K. (ゲント市現代美術館)が 1986 年に行ったプロジェクト名の流用です。言葉遊びをして、amis に網をかけて います。壁全体が網で覆われたこのギャラリーを訪れる客人に何よりも、私た ちは言葉に依存する存在であること、言葉に囚われた存在でさえあることを 思い起こしてほしいからです。
私は、90 年代の初めから私たちの実在経験について自問するなかで、言葉が 人間にとって決定的な性格のものであることを認めつつ、言葉を隠し、砕き、 圧縮する作品を発表してきました。それは、世界にますます重く厚くのしかか り人々を盲目にする「言説の厚い外皮」(イタロー・カルビーノ)を溶かして、 意味が発現する以前の沈黙の力を(再)発見する試みでした。
今回のインスタレーションもその延長にあります。壁を覆う網には名札が毛 針のように取り付けられ、それぞれに《最小フランス語辞典》の単語の痕跡が 判読できないように記されています。名札は単語の登録順に並べ、名詞は赤、 動詞は青、形容詞は黄、その他は白のように、品詞によって色を変えています。
この寡黙な文字の痕跡はデジタル化が亢進するなかでかつてないほど重要と 思われます。私は、この痕跡はまさに、実在世界の今-此処に私たちが存在す ることの痕跡とさえ捉えているのです。文字の痕跡が私たちの存在感覚 (STILL ALIVE )を強固にするからです。しかし、文字はデジタル化によって 物質の支えを失い、ますます不安定になっています。デジタル文字はそれでも 私たちの存在感覚を支えてくれるでしょうか?それでもなお、文字が母胎と なって生まれた人間文明の存続と発展に貢献することができるのでしょう か?
これが、私が自問し、客人と分かち合いたい問いなのです。
(公式HPより)

アーティスト

  • Cécile Andrieu /セシル アンドリュ

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