写真と絵画でおりなす 下岡蓮杖の世界 Part2

会期終了

Information

 
会期2022年8月30日〜2022年10月2日
会場 日本カメラ博物館
入場料 無料
開館時間 10:00~17:00
休館日 毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
電話番号 03‐3263‐7110
住所 〒102-0082 東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル
アクセス ○東京メトロ半蔵門線半蔵門駅下車4番出入口より徒歩1分
○東京メトロ有楽町線麹町駅下車3番出入口より 徒歩8分
○都営バス「都03(四谷駅 - 半蔵門 - 日比谷 - 銀座四 - 晴海埠頭)」
○都営バス「宿75(新宿駅西口 - 東京女子医大前 - 四谷駅前 - 半蔵門 - 三宅坂)」半蔵門停留所下車 徒歩4分
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公式HP https://www.jcii-cameramuseum.jp/photosalon/2022/07/12/31947/

展示内容・解説

JCIIフォトサロンでは、古写真シリーズの42回目として、来る2022年8月30日(火)から10月2日(日)まで、「写真と絵画でおりなす 下岡蓮杖の世界 Part2」を開催いたします。10年前に当館で開催した「下岡蓮杖の世界」展の第2弾となります。

下岡蓮杖は、鵜飼玉川や上野彦馬と並び、日本の営業写真師の開祖の一人として、日本の写真界の発展に大きく貢献しました。蓮杖と他の写真師との大きな違いは、絵画の作品も多く残しているところです。今回の展示は、蓮杖の写真館があった横浜の人々を写した風俗写真と、後年に移り住んだ浅草を描いた泥絵「浅草十八番」を中心にご紹介します。

文政6年(1823)に伊豆下田で生まれた蓮杖は、画家を志し江戸で奥絵師の狩野董川に弟子入りして絵師となりますが、ある時銀板写真と出会い、その精巧な画像に魅せられて写真技術の習得を決意したと言われています。そして長年にわたる試行錯誤の末にようやく湿板写真技術を習得し、横浜で営業写真館を開業したのは、蓮杖が40歳となった文久2年(1862)でした。蓮杖の写真館は、来日した外国人相手に肖像写真の撮影や、日本の風景・風俗写真をお土産として販売することが人気を呼んで大変繁盛し、弟子も多くとりました。その間、石版画や油絵などの作品も手掛けていますが、明治9年(1876)に浅草に移住した後は写真業から退き、元の絵師に戻りました。

元々絵師であった蓮杖の風俗写真は、人物の配置やポーズのつけ方が独特で、様々な職業や習慣などを写した写真は、その人物が実際にその職業だったのか、もしくは、弟子や使用人、近所の人などが扮していたのではないかと想像を掻き立てます。

肉筆浮世絵の一種で、蓮杖が数え年79歳の時に描いた泥絵※「浅草十八番」は、後年に住み慣れた浅草の浅草寺や浅草神社にまつわる神仏を、風刺した絵と和歌で表現した十八枚の作品集です。描かれた絵と和歌を読み解いていくと、神仏の由来や当時の風潮などが見えてきます。浅草寺周辺を知り尽くしていないと完成しない作品で、足繁く浅草寺に向かう蓮杖の姿が想像できます。

この他に、源頼朝、平清盛、徳川家康など、写真の発明前に歴史に名を残した著名な人物の肖像画や木像などを基に蓮杖が絵に写し、その絵を写真に複写した肖像画写真や、手作りの香合、晩年に描かれた掛軸など、様々な蓮杖の作品も展示いたします。写真とともに、絵師や芸術家としての蓮杖作品をご覧いただくことで、彼の創り出す世界の魅力を堪能していただけると思います。
(公式HPより)

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