ミヤギフトシ American Boyfriend: Banners

会期終了

Information

 
会期2022年9月27日〜2022年10月22日
会場 Yutaka Kikutake Gallery
入場料 無料
開館時間 12:00~19:00
休館日 日、月、祝日
電話番号 03-6447-0500
住所 〒106-0032 東京都港区六本木6-6-9 2F
アクセス 地下鉄六本木駅3出口徒歩3分
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公式HP http://www.ykggallery.com/exhibitions/%e3%83%9f%e3%83%a4%e3%82%ae%e3%83%95%e3%83%88%e3%82%b7_%e3%80%8camerican-boyfriend-banners%e3%80%8d/

展示内容・解説

Yutaka Kikutake Galleryでは9月27日(火)- 10月22日(土)まで「American Boyfriend: Banners」として、作家がたびたびモチーフとして扱ってきた“banner(旗)”に刺繍でテキストが綴られる作品のほか写真と映像作品からなる「American Boyfriend」の新作を発表します。2012年から継続している作家のライフワークともいえる同プロジェクトは、作家自身の個人史と歴史が混ざり合うように「ブログ」に綴るテキストを基盤に、写真や映像、小説、立体、時にはパフォーマンスなど様々な形態で発表を続けてきました。

最初の発表から10年を迎える本プロジェクトでは、「沖縄人男性とアメリカ人男性が、沖縄という土地で恋に落ちることは可能か」というテーマから始まり、あらゆる時代の文学、映画、音楽を参照・引用しながら戦争やその時代における社会規範など、歴史がもつ不自由さのもとに描かれる登場人物たちの親密な関係性が幾つもの断片的な物語を紡いできました。そこでは、生まれ育った沖縄で作家がセクシュアルマイノリティとして感じてきた自身と社会とのさまざまな断絶や、戦後の日本とアメリカ、そして、その間に位置する沖縄の歴史が並行して語られてきました。

本展で発表される新作では、“banner(旗)”に刺繍で綴られるテキストが、写真や映像作品から伝わる語りと呼応することで、「存在した/するかもしれない」登場人物らの関係性が浮かび上がってきます。本作は、2019年に発表された作品「In a Well-Lit Room: Dialogue between Two Characters」(「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」展,国立新美術館)の続編に位置します。映像に登場する二人の男性の会話は、いつしかさまざまな人の記憶を織り交ぜながら、沖縄の歴史に潜む「あったかもしれない日常」の断片をなだらかに現代へと繋いでゆきます。コロナ禍以降の交流とされる二人の会話は、American Boyfriendプロジェクトを通して作家が語ってきたことや、写真シリーズ「感光」(2011年〜)などこれまで発表してきた作品にも触れながら、物語に新たな展開を加えています。

「…歴史を辿り、埋もれた小さな声たちに耳を澄まさなければならない」とも語るミヤギフトシの活動は、自身の文学的感性を通じ、表向きに語られる歴史とその裏側に必ずある日常に想像を巡らせながら、今もなお続く沖縄の社会的・政治的抑圧に抗うささやかな希望を提示し、“隔たり”を介した越境・帰郷への普遍的かつ複雑な憧れとそこに存在し得る豊かな関係性を示唆しているのです。
(公式HPより)

アーティスト

  • ミヤギフトシ

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