少年図鑑 展ー古屋兎丸と高畠華宵の場合ー

会期終了

Information

 
会期2022年10月1日〜2022年11月27日
会場 高畠華宵大正ロマン館
入場料 一般700円
中高大学生300円
障害者手帳をお持ちの方・65歳以上600円
開館時間 11:00〜17:00
休館日 月曜日〜金曜日
住所 〒791-0222 愛媛県東温市下林丙654-1
公式HP https://www.kashomuseum.org/blank-14

展示内容・解説

そもそも「少年」とはどのような存在なのでしょうか。幼年と青年の間の短い時間にのみ存在する男の子。ユングが唱えた「永遠の少年」は決して成長しない存在として、古今東西の説話に登場します。超越的な存在としての少年をそばに置いた権力者は、歴史上、枚挙にいとまがありません。単に成長過程の一時期における男性の呼称としてではなく、一つの集合体として、あるいは概念として、私たちはさまざまな属性や役割を「少年」に付加してきました。
高畠華宵は少年画を数多く残した画家です。大正から昭和にかけて華宵が挿絵を描いた少年少女小説は膨大な数にのぼりますが、「馬賊の唄」「南蛮小僧物語」「ナイル薔薇曲」「芝太郎の手紙」「破れ胡蝶」などの代表作に描かれた少年たちは、美少年の原型的イメージとして現代にまで受け継がれています。高畠華宵以降、数多くの漫画家が「少年」を描いてきましたが、少年の持つ多面性・多様性・超越性・神秘性に照射した特筆すべき漫画家が古屋兎丸です。
古屋兎丸は徹底的に少年を見つめ、観察し、抱きしめ、突き放し、そして寄り添いながら、数多くの少年像を描いてきました。「ライチ☆光クラブ」「ぼくらの☆ひかりクラブ」「インノサン少年十字軍」「帝一の國」「幻覚ピカソ」「アマネ†ギムナジウム」「少年たちのいるところ」など彼の代表作にはさまざまな少年像が描かれ、現在執筆中の「ルナティックサーカス」もまた少年の物語であります。古屋兎丸が描く少年はナイーブで、一途で、思い込みが激しく、攻撃的でありながらも弱気で、夢想家であり、策士であり、その内面には優しさと残酷さが混在しています。各作品に登場する少年たちは、さまざまな個性と風貌を持つ複数のキャラクターとして描かれていますが、それらは全て「少年」という一つの概念へと集約されるのです。
本展覧会では、少年の複雑な属性を物語の中で鮮やかに浮かび上がらせている古屋兎丸と、美少年のヴィジュアルイメージの原型を作った高畠華宵の少年像を、漫画原画や挿絵原画を通して紹介しながら、文化的存在としての「少年」の諸相を探って行きます。
(公式HPより)

アーティスト

  • 古屋兎丸
  • 高畠華宵

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