接吻

The Kiss

エドヴァルド・ムンク

作品解説
「接吻」は、「叫び」を初めとする1890年代に制作された一連の作品群「生命のフリーズ」の中のひとつです。「生命のフリーズ」の主題は「愛」と「死」、そしてそれらがもたらす「不安」でした。この作品では、薄暗い部屋の中で情熱的に抱き合いキスをする男女の姿が描かれています。ムンクの作品には彼の恋愛経験や男女観が反映されていますが、彼の作品に登場する女性は、一貫して「ファム・ファタール」、すなわち「運命の女性」であると同時に男を破滅させる「魔性の女」です。ムンクは男性を支配する女性という存在に、根源的な恐怖を抱いていたのでしょう。
制作年
1897年
素材/技法
油彩
制作場所
ノルウェー
所蔵美術館
ジャンル