4本の木

four trees

エゴン・シーレ

作品解説
秋から冬にかけての光景を描いた4本の木は、哀愁の漂う空気感、夕陽の明るい色合いと画面手前の山々の暗い緑のコントラストが美しい作品です。エゴンシーレはスペイン風邪にかかりわずか28歳で亡くなりますが、亡くなるまでに手がけた作品の数々にはこうした独特の哀愁と退廃的なムードが漂っています。エゴンシーレは狂気とも言えるエロティシズム、エゴンシーレ本人の内面にあった苦悩や欲望を大胆に表現する画家です。この作品は一見ただの風景画に見えますが、この木々もそういった負の感情を描いていると言われています。人物画の多いエゴンシーレが風景に感情を表した、重要な作品であると言えます。
制作年
1917年
素材/技法
油彩、キャンバス
制作場所
オーストリア
ジャンル