死と乙女

tod und mädchen

エゴン・シーレ

作品解説
エゴンシーレは28年の短すぎる人生の中で狂気に満ちた生活を送りました。エゴンシーレのインスピレーションの多くが少女でした。幼い少女たちをモデルにし、卑猥なポーズをとらせたり性的関係を持ったことで禁固刑もされています。ヴァリ・ノイツェルもそんなモデルの一人で17歳の時にエゴンシーレと出会いますが、二人は恋人同士になり共に生活しました。しかしエゴンシーレはヴァリ・ノイツェルと長く生活を共にしたにもかかわらず、裕福な家庭の女性エディト・ハルムスが現れるとヴァリ・ノイツェルとあっさり別れてしまい、エディト・ハルムスと結婚をします。この「死と乙女」はエゴンシーレと彼にしがみつくヴァリ・ノイツェルを描いています。ボロ服をまとったヴァリ・ノイツェルの悲しい姿は観る者に哀れみを感じさせます。エゴンシーレは結婚の数ヶ月前にこの作品を描き、二人の関係の終焉を表しました。
制作年
1914年から1915年
素材/技法
油彩、キャンバス
制作場所
オーストリア
ジャンル