古い街Ⅲ、緑の中の街
The city, immersed in greenery (the Old city III)
エゴン・シーレ
作品解説
「古い街Ⅲ、緑の中の街」は人物画の多いエゴンシーレが、1911年に短期間訪れた母親の故郷クルマウに触発された風景画の作品です。ヨーロッパ全土を旅する機会を持ったシーレは、人物だけでなく土地や都市にも興味を持ちました。大胆かつシャープな輪郭とシーレの作品には珍しいカラフルな色合いが特徴的です。エゴンシーレはスペイン風邪にかかりわずか28歳で亡くなりますが、この作品は亡くなる前年に描かれたものです。激しいエロティシズムや力強い人体表現、暗い色彩が多かった初期の時期の作品とは全く異なる作風です。
制作年
1917年
素材/技法
油彩、キャンバス
制作場所
オーストリア