ほおずきの実のある自画像

Self-Portrait with Physalis

エゴン・シーレ

作品解説
「ほおずきの実のある自画像」はエゴンシーレの数多くの作品の中で最もよく知られた作品の一つです。エゴンシーレは女性のポートレートや風景画だけでなく、様々な自画像を多く残しています。エゴンシーレは自画像を描くことで自分に向けられた困難な状況を克服し、自信を取り戻そうとしていたといえます。常に内面を作品に表したため、膨大な数の自画像でも配色や表情などの表現はそれぞれ異なります。この作品でエゴンシーレは自信に満ちた表情を浮かべているようにも見えます。この自画像はエゴンシーレが22歳の時にウィーン分離派の展覧会に出品した数多くの作品の一つで、「ほおずきの実のある自画像」は1912年にミュンヘンで展示されました。またこの作品は当時恋人であり彼のミューズでもあったヴァリノイツェルを描いた作品「ヴァリの肖像」と対になった作品です。
制作年
1912年
素材/技法
油彩、キャンバス
制作場所
オーストリア
所蔵美術館
ジャンル