こけらぶきの家

House with Shingles

エゴン・シーレ

作品解説
「こけらぶきの家」は母の故郷であるクルマウで、恋人兼モデルであったヴァリーノイツェルとともに過ごした時期の街を描いています。しかしエゴンシーレはあまりにエロティシズムに満ちた作品を描き時には幼い少女をモデルにしたことで、2人は街から追い出されてしまいます。しかしそれでもエゴンシーレはこの街を題材にした作品を多く残しています。こけらぶきは不均等に並び色もバラバラです。茶色やオレンジや赤といった暖色が採用され、エゴンシーレ独特の哀愁が漂うものの温かみのある印象です。一方で空は色がなく画面手前の木々もやせ細っています。エゴンシーレ独特の空気感はこうしたアンバランスな配色が生み出しています。
制作年
1915年
素材/技法
油彩、キャンバス
制作場所
オーストリア
所蔵美術館
ジャンル