アントン・ペシュカ

Anton Peschka

エゴン・シーレ

作品解説
「アントン・ペシュカ」は1909年の作品です。アントン・ペシュカはエゴンシーレのウィーン美術アカデミー時代の友人であり、のちに妹ゲルトルートと結婚し、義理の弟となった人物です。この絵はエゴンシーレが初めて参加した公式な展覧会に出展された記念すべき作品です。グスタフクリムトの影響を色濃く受けているのがこの作品の椅子の幾何学的な模様と色遣いからわかります。1907年からグスタフ・クリムトのもとで学んでいたエゴンシーレは、初期の作品にはこのようにウィーン分離派の画家の作風が反映されています。しかしのちにエゴンシーレは独自の表現を生み出したいと考え、グスタフクリムトのような優美で繊細な表現は彼の絵から消えていきました。
制作年
1909年
素材/技法
油彩、キャンバス
制作場所
オーストリア
所蔵美術館
    個人所蔵
ジャンル