自画像
Self-Portrait
フィンセント・ファン・ゴッホ
作品解説
ゴッホは数多くの自画像を残し、特にパリに滞在した時代には、2年間で24点を越える自画像を描きました。この作品は、パリ滞在中に描いた自画像の中のひとつです。この作品は、キャンバスではなく厚紙のボードに描かれています。この作品で使われた技法は、ジョルジュ・スラットのネオ印象派の技法に基づくものですが、その客観的で冷静な科学的解釈の技法は、ゴッホに吸収されると一転、情熱と感情のこもった表現となりました。色の濃い緑・青・赤・オレンジの粒子の点描が、画面全体を執拗に埋め尽くします。対象を凝視するゴッホの強いまなざしが感じられる表現です。
制作年
1887年
素材/技法
厚紙に油彩
制作場所
フランス