麗子肖像(麗子五歳之像)

Reiko, Five Years Old

岸田劉生

作品解説
「麗子肖像(麗子五歳之像)」は岸田劉生が最初に油彩で描いた麗子像で、「麗子微笑」とともに国の重要文化財に指定されています。5歳というのは数え年で、満では4歳の麗子を描いたもの、この作品を手掛けていたころ、岸田劉生はドイツのルネサンス画家、アルブレヒト・デューラーの影響を強く受けており、デューラーの「自画像」とそっくりな構図で描かれています。この作品を描く以前、岸田劉生はものの外形的な美を描くことにとらわれていましたが、麗子像を描いたことで「全体から来る無形の美」を表現する高みに進むことができたと自身でも語っており、これ以後、数多くの麗子像を描き続けました。
制作年
1918年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
日本
ジャンル