葡萄の帽子の女

Head of a Girl in a Hat Decorated with Grapes

パブロ・ピカソ

作品解説
「葡萄の帽子の女」は、ピカソがその当時の恋人エヴァ・グエルをモデルに描いた作品で、ピカソのキュビスム時代の肖像画のひとつです。ピカソが新しいスタイルを確立するときは、必ずある女性の存在が大きな影響を与えていますが、ピカソがキュビズムを確立するうえで創作意欲を掻き立てるエネルギーの源になった女性がエヴァです。ギター、マンドリン、ヴァイオリンなどの弦楽器は、この時代にピカソと友人の画家・ブラックが好んで用いた主要なモティーフで、弦楽器の優美なシルエットを女性の肉体美の象徴として描いています。魅惑的な瞳やくちびる、ゆるやかな髪のウェーブ、さらにはかぶっている帽子の細部にいたるまで、そのものの美しさをいろんな角度からとらえています。
制作年
1913年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
フランス・パリ
所蔵美術館
ジャンル