鼓の音

Sound of the Tabor

上村松園

作品解説
『鼓の音』はまさに鼓を打たんとする若き令嬢を描いた上村松園の1940年の作品です。ニューヨーク万国博覧会に出品され絶賛を博したこの作品は清新な色彩や円熟した筆づかいが松園らしい作品となっています。朱に染めた振袖に金の鳳凰紋の帯を締めた美人画は、「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願」という松園の言葉通り、たおやかで気品あふれる女性です。松園は1948年には女性として初の文化勲章も受賞しています。
制作年
1940年
素材/技法
絹本着色
制作場所
京都
所蔵美術館