梅下佳人
不明
上村松園
作品解説
1924年の上村松園の作品『梅下佳人』は梅の木の下にたつ美人を優雅に描き表しています。上村松園は源氏物語の主人公・光源氏の愛人であった六条御息所が、正妻の葵上に嫉妬して生霊となった姿を描いた『焔』を描いた後に、仏壇の襖絵として仏教的主題になる『天人』を制作し、その後『梅下佳人』『楚蓮香』など唐美人図風の作品を描き、自身の作域を広げていきました。『焔』を描いた頃は松園はスランプに陥り、しばらくの間作品を発表をすることがありませんでしたが、その後はこのように『焔』とは対照的な、新しい華やかな女性を描いた作品が登場し、スランプからの脱出となったと言えます。
制作年
1924年
素材/技法
不明
制作場所
京都