庭の雪

lady on a snowy day

上村松園

作品解説
『庭の雪』は1948年の、上村松園の円熟期の作品です。ここに描かれた髪型は芝居の登場人物から当時流行した「お染髷」です。出たばかりの若い舞妓さんが結う髪型で、少女に間に広まったものです。『庭の雪』というタイトルですが、庭は描かれておらず、小さな雪がパラパラと女性に降り注ぎます。女性は庭を見つめているのでしょうか。この作品は見る者に想像を掻き立たせる、美しくもどこか儚い作品です。松園が亡くなる1年前、女性初の文化勲章を受章した年に描かれています。
制作年
1948年
素材/技法
不明
制作場所
京都
所蔵美術館