オブリタレーションルーム

Obliteration Room

草間彌生

作品解説
水玉のシールを貼ることで、草間作品の中に参加することのできる部屋が「オブリタレーションルーム」です。床や壁、テーブルも椅子も照明も何もかもが真っ白な部屋に、観客がオレンジや青、緑など色とりどりの丸いシールを貼っていくことで、しまいには家具も壁も溶け合わされ、消滅していきます。草間が複数の展示会でたびたび設置してきた、象徴的なアートインストレーションです。Obliteration、消滅は、1960年代以来の草間の古くからのテーマです。水玉が自らの体、周りのものや空間を侵食し、自身の体も水玉や網目の中に埋没する。生命の象徴たる水玉に覆われることで、自己も他者も、宇宙のすべてが消滅する。水玉のシールで部屋を埋め尽くすことで、わたしたちが体験できるのは、新しいクリエイションなのでしょうか、自他全ての抹消なのでしょうか。このインストレーションに参加することで、様々なことが考えられそうです。
素材/技法
インスタレーション