ピーテル・ブリューゲル
Pieter Bruegel1525-1530?年-1569年
ブリューゲルの時代には、版画作品は額に入れて飾られていたのではなく、壁に立てかけたり机に置いたりして、気軽に家族や友人と楽しまれていました。
「農家の婚礼の踊り」や「鳥の罠のある冬の風景」など農民の日常風景を描いたものが多く「農民画家」とも呼ばれ、そしてその多くにはブリューゲルが見た当時の社会の皮肉がユーモラスに描かれています。
時には聖書を引用した隠喩的な表現、時には人類の愚かさを寓意した表現など、今日でもブリューゲルの絵画は専門家たちの研究により様々な解釈がなされてきました。
ブリューゲルの油絵は40点ほどが存在し、そのうち12点がウィーンの美術史美術館に収蔵されています。
彼はイタリアやアルプスの風景も目にしており、その時のものをスケッチに残し後から自分の作品に落とし込むという手法を取っていました。
そのため彼の作品には空想上のものが多いのです。
農民たちの生き生きとした姿とその中に込められた皮肉は、農民たちの側に立ちその心の奥まで知り尽くした者でなければ到底描け得ないもの、と評価され、現在でも高い人気を誇っています。
1525?年 ブレダ近くのブリューゲル という村で生まれたとされているが詳細は不明。
1551年 アントウェルペンの画家組合である聖ルカ組合に"Peeter Brueghels"という名前で加入が登録されている。
1559年 「ネーデルラントの諺」、「謝肉祭と四旬節の喧嘩」を製作。
1562年 「叛逆天使の墜落」「悪女フリート」を製作。
1563年 「バベルの塔」(第1バージョン)を製作。
1562年 「死の勝利」を製作。
1565年 「洗礼者ヨハネの説教」、「農家の婚礼の踊り」、「鳥の罠のある冬の風景」を製作。
1568年 「農民の婚宴」、「農民の踊り」、「足なえ達」、「農夫と鳥の巣取り」を製作。