新古典主義
Neoclassicism
新古典主義は、18世紀中後半から19世紀にかけて主流となった芸術様式です。バロックやロココなど、それまでの装飾的な美術様式に反するように、確固とし、重みのあるギリシャ芸術などの古典を手本に作られました。その要因のひとつに、ポンペイなどの遺跡が発見されたことがあります。ここから古代への関心が高まり、新古典主義へと影響を与えました。人々は再度ギリシャ・ローマの様式を学習し直し、形式的で写実的な美を追求していきます。そしてそれがアカデミーの規範ともなっていきました。また、フランス革命やナポレオン・ボナパルトにより、英雄主義的な主題を描く新古典主義はさらに人気を高めます。代表的な画家は、ダヴィッドやアングルなどがあげられます。彼らは、華美で官能的なロココ主義や、過度に躍動するバロック様式へのアンチテーゼとして、デッサンと形を重視し、理性を描く普遍的価値を表現することを理想としました。同時代、表現者自身の感覚を重視して作画するロマン主義(ロマン派)がはじまり、新古典主義とは真正面から対峙しました。