アルルの跳ね橋
Bridge at Arles
フィンセント・ファン・ゴッホ
作品解説
この作品は、1888年初頭にパリを離れアルルに移り住んだ時代に描かれた200点以上の絵画のうちのひとつでです。この時期のゴッホは絵画で生計を立てることを試み、生涯で最も多くの作品を制作した時期でした。アルルでゴッホは故郷オランダを思わせる農村風景に再会し、多くの風景画を描きます。アルルで見いだしたモチーフのうち最も有名なもののひとつが、アングロワのはね橋です。ゴッホは、この橋を題材に他の5枚の絵画、数枚の素描を残しています。この作品に指摘されているのが、日本の浮世絵、歌川広重の版画「おおはしあたけの夕立」の影響です。広々としたパースペクティブと平面的な配置、細やかな線の描写と単純で明瞭な配色は、日本の版画を真似た技法だとされ、同時期のゴッホの他の作品にも見られる特徴です。
制作年
1888年
素材/技法
油彩
制作場所
フランス