カーネーションを持つ聖母
Our Lady with a carnation
レオナルド・ダ・ヴィンチ
作品解説
ダヴィンチ20代初期の作品です。聖母マリアが赤いカーネションを手に、我が子イエスにどこか物憂げながらも、慈悲の眼差しを向けています。パトロンでもあったメディチ家出身の法王クレメンテ7世が所有していたとされています。また、カーネーションは、十字架に貼り付けられた我が子の姿を見た母マリアが流した涙から咲いた花といわれ、現在でも母性を象徴する花として知られています。聖母子像はルネサンス期に流行したテーマですが、ダ・ヴィンチの特徴は、背景が暗く、母子を明るくすることで、、母子を際立たせていることです。
制作年
1478年から1480年
素材/技法
油彩
制作場所
フィレンツェ