農民の婚宴
The Peasant Wedding
ピーテル・ブリューゲル
作品解説
『農民の婚宴』は1567年にピーテル・ブリューゲルによって描かれた絵画で、1566年製作の『婚宴の踊り』、1569年製作の『農民の踊り』との三部作であると考えられています。この作品は農民たちが婚宴に興じている様子が描かれていますが、肝心の花嫁と花婿はどこのにいるのか不明瞭です。花嫁は壁掛けの下に座っており冠をかぶっています。しかし花婿はどれなのかよくわかりません。当時のフランドル地方では花婿は婚宴に参加しなかった風習があるので作品内に花婿はいないとされています。画面中の多くの人々は酒を飲み、食事を楽しんでいますが、画面左手前の子供は指をくわえており、空腹を示していると言われています。このようにピーテル・ブリューゲルは風刺や皮肉を作品に込めることが多々ありました。
制作年
1567年
素材/技法
油彩パネル画
制作場所
ベルギー