悪女フリート
Dull Gret
ピーテル・ブリューゲル
作品解説
『悪女フリート』はピーテル・ブリューゲルにより1561年に製作された油彩画です。『悪女フリート』は『叛逆天使の堕落』『死の勝利』と全て同じサイズのキャンバスで制作されている為、3つの連作として描かれたと考えられています。悪女フリートとは、フランドルの説話に出てくるキャラクターで、地獄の入り口に立つ悪女です。画面中央に悪女フリートが鎧をまとい右手に剣を持って描かれています。左手には略奪したものを持ちます。悪女フリートの他にも仲間の女たちが男たちから略奪を働いています。奇妙な怪物や残酷な絵図はヒエロニムス・ボスの影響を多大に受けています。またこの絵からフランドル地方の当時の女性たちの地位の高まりが揶揄されていると考えられます。
制作年
1561年
素材/技法
油彩パネル画
制作場所
ベルギー
